「Why Japanese people!? おかしいダロウ!」と叫ぶ漢字ネタでおなじみ、人気急上昇中のお笑い芸人・厚切りジェイソンさん。お笑いとIT企業役員の二刀流芸人として注目され、今や各メディアでひっぱりだこ。「カンジむずかしいよー!」と言いながらも、すでに常用漢字はほとんどマスターし、それ以外の漢字も3,000文字以上を覚えているのだとか。そんな厚切りジェイソンさんの勉強に対する考え方、そして漢字にまつわるネタづくりの秘密にも迫ります!
日本語を学び始めて最初に「えっ?」と思った漢字は「銅」でした。「『金』に『同じ』と書いて『銅』。いや、金と銅は同じじゃないでしょ〜!」と心の中でツッコんだときが、お笑いのネタづくりの始まりでした。日本の方々は普段何気なく使っているのでしょうけど、外国人の僕が漢字の勉強を進めていくと「Why!?」と思うことがどんどん出てくるんです。「『親』を『切る』と書いて『親切』。でも、親を切っちゃうなんて親切じゃないでしょ!」とか、「『逃亡』だと、『逃げて』『亡くなる』。それは嫌だから、じゃ逃げない!」とか、僕からすると突っ込みどころがまだまだたくさんありますよ。
僕が初めて日本語を勉強したのはアメリカの大学時代でした。2年間学んだ後、2005年に仕事の関係で来日。そのとき実際に人と話そうとしてもまったく会話ができず、非常に悔しい思いをしました。日本で暮らすことを決めた僕にとって日本語や漢字は絶対必要なもの。興味やおもしろさを感じる以前の必須条件でしたから、とにかく必死で勉強しました。
日本語は難しいと言うよりも覚える量が膨大だったので、今までの勉強の中で一番長く取り組んでいるかもしれませんね。しかし、日本語に限らず言語というものは、毎日決まった量を決まった時間、少しずつ学んでいけば必ず身につきます。それは確かですよ。僕は今も毎日、移動時間などを使って漢字の書き取りをしています。それが日本語力の向上とネタ作りにつながっているのは言うまでもありません。
僕は子どもの頃から自由な時間をできるだけ多く持ちたくて、やる必要のないことはなるべくやりたくない、と思っていました。だから何かにつけて「それは本当にやらねばならないことなの?」と立ち止まって考え、ちゃんと納得しないと行動しない。ちょっとでも「?」と思ったことは親や先生に「これはなぜやらなければならないんですか?」「これは意味がないから、やりたくありません」と理屈っぽく突っかかったりして。大人から見たらある意味問題児だったかもしれません。でも学校の宿題は絶対にやらねばならないと思っていたので、学校を出る前に終わらせてしまい、あとはゲームなんかをして自由に遊んでいました。ひとつひとつの行動の意義を考えて合理的に行動し、効率よく時間を使う、というやり方は大人になった今も徹底しています。だからでしょうか、これまであまり大きな後悔をすることなく日々を過ごすことができていると思っています。
今は自由な時間は芸能活動にあてて楽しんでいます。一時期、漢字検定にもチャレンジしようと考えていたものの、忙しくなって断念してしまいました。将来はぜひともトライしたいですね。
理解に苦しむ漢字の謎に、厚切りジェイソンさんが吠えまくる!!
「WHY JAPANESE PEOPLE!?」
R-1で披露した漢字のネタはもちろん、今作のために撮り下ろしたコントなど新ネタをふんだんに収録したDVD。厚切りジェイソンさんならではの視点で、漢字や日本の文化に対する新しい刺激が得られることうけあいです!
WHY JAPANESE PEOPLE!?[DVD]
¥3,240 販売元:アニプレックス
Dolby Widescreen リージョン2
vol.16 フリーアナウンサー 宇垣美里さん
バックナンバー
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vol.15 お笑いコンビ 和牛さん
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vol.14 鈴木愛理さん
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vol.13 笑い飯 哲夫さん
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vol.12 光浦靖子さん
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vol.11 高橋英樹さん
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vol.10 メンタリストDaiGoさん
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vol.9 菊川怜さん
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vol.8 伊藤美誠さん
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vol.7 松尾依里佳さん
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vol.6 池谷裕二さん
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vol.5 金田一秀穂さん
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vol.4 向井千秋さん
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スペシャル対談 グローバル時代の日本語を考える
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vol.3 大宮エリーさん
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vol.2 厚切りジェイソンさん
- (前編)日々の書き取りの中で漢字の魅力を発見!
- (後編)人生も学びもお笑いも"自分で考える"ことが大切
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vol.1 つるの剛士さん