前編では、有効な勉強方法をお話しいただいたメンタリストDaiGoさん。今回は、「学ぶこと」の定義、さらに勉強に気持ちを向けるためのマインドについて伺いました。「何のために勉強をしているのかわからない」という人は必見!
皆さんはなぜ勉強をしますか?なんのために学校で勉強をしていますか?僕はそう聞かれたら「生きていくための選択肢を広げるため」と答えます。科学的に、言葉をたくさん知っている人は創造性が高まり、アイデアが出やすいと言われています。発想力のある人は仕事で重宝されますし、あらゆる場面で活躍できます。つまり仕事の選択肢を広げたいのであれば、言葉のストックが多い方がよいということです。現代文で言葉にたくさん触れることはもちろん、四字熟語や漢字の成り立ちなどの意味を知ると、それも含めて自分の知識になります。このように、どんなに小さなことでも積もり積もって自分の武器になるということを知っておけば、学校での勉強もより積極的に取り組めますよね。
僕自身は、お金と心理学と健康に関する知識があれば生きていけると思っています。自力でお金を稼ぐ方法、人間関係を良好にするコミュニケーションの方法、健康な状態を維持し続ける方法を知っていれば、どこにいても何をしていても生きていけると考えるからです。上記三つに限らず、知識、つまり生きていくための選択肢をたくさん持っていると、時間や場所に縛られず、自分の好きなように暮らせます。学校での学びは、生きていくための選択肢を広げる学びでもあるのです。
人間は自分で決めたものに価値があると感じる生き物です。休みの日に何もせずに過ごすと、休日の楽しさはわずか2~3週間しか続かない。ですが、休日のプランを自分で考え行動した場合、11~12週間まで達成感や充実感が続くと言われています。また、この「自分でできた」感覚は自信にもつながります。勉強も同じで、自発的に取り組むからこそ価値があるのです。
勉強が嫌いな人にとって、自発的に勉強をしよう!と言われてもそう簡単には切り替えられないもの。そんな人におすすめなのが、自己効力感をつけることです。自己効力感とは、何かの行為に対して「うまくできそう!」とか「いいじゃん、自分!」といったセルフイメージを持つことで、言い換えると「自信」です。この自己効力感をつけるための方法は、頑張った分の成果を何かしらの結果に残すこと。特に前編で挙げた数値化は有効で、「資格を取れた!」「何問解けた!」と数字や具体的な形で結果を出すと、より自己効力感が高まります。結果が出ることはもちろん大切ですが、その先にある「これができたなら、他のこともできるかも!」と様々なことにチャレンジできるようになることが、何より大切なのです。もちろん勉強に限らず、スポーツやダイエットにおいても、成功体験というのは継続につながる重要な要素です。
最後に、今まで話してきたことは科学的な根拠に基づいたもので、僕が実際に試してみて本当に効果があったものです。でも、僕が話したことを鵜吞みにするのではなく、一つの手段として捉えて欲しい。勉強方法においても、まずは実践してみること。そうしないことには成功はあり得ませんから。さらなる知識を提示するために、僕自身、まだまだ学び続けていきます。
小さいころの夢は、魔法使いになることでした。そんな夢物語ばかり言っていたからか、小学生時代にはいじめられていたことも。その間はほとんど学校に行けなかったし、悔しい思いをたくさんした。でもあの頃、「絶対にいじめてきた人を見返してやる」という反骨精神のようなものがあったお陰で、勉強に励むことができ、今では魔法使いに非常に近い職業に就くことができました。現在いじめられている人は、希望を捨てずに学んでください。学ぶことで、いじめに負けない強い自分になることができるのですから。
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