企業、官公庁の人材育成ご担当者様へ
富士通コミュニケーションサービス株式会社
新しい価値を創造するプロフェッショナル人材を育成するために
北九州センター支援サービス部 北九州教育グループ
北芝 典子 様
社員一人ひとりの成長をサポートする
富士通コミュニケーションサービス(以下CSL)は、1994年12月の創立以来、テクニカルサポートビジネスに始まり、カスタマーケア、セールスマーケティング、ソーシャルメディア、EC、グローバルへの対応と、時代やお客様のニーズに応え続け、成長してきました。
当社では、社員が目指すべきもの、大事にしたいビジョンや価値観を『CSL Statement』として宣言しています。「Our Vision(CSLが目指すこと)」「Our PROMISE(私たちのお客様への約束)」「CSL MIND(私たちが大切にする行動原則)」の3つからなり、これらをベースに社員一人ひとりがいきいきと仕事に取り組み、お客様と地域・国際社会への貢献を実現するため、様々な施策に取り組んでいます。
当社教育グループの取り組みの一つとして、CSLの将来を担うプロフェッショナル人材を育成する『CSL College』を2005年に開設しました。社員個々人の成長とともに会社も成長していくという考え方を主軸にして、新人研修を始め、役割やレベルに応じたスキルアップ研修、社内の認定制度、自己啓発セミナーや教育イベントなど、社員育成に関する様々な活動をしています。
業務効率向上のためにも文章力は必要不可欠
取引先企業様とのメールのやりとり、提案書、企画書、議事録、エンドユーザー様との対応記録の作成など業務のあらゆる場面で文章を書く機会があります。文章の主旨が伝わりにくかったり、論理性に欠けていたりすると、読み手に理解していただけないだけでなく、認識に齟齬が生じて、お互いが非生産的な業務に時間を費やす恐れもあります。
当社が社員に求めるスキルをまとめた独自のスキルマップの中に、社内業務で必要な「ベーススキル」があり、その1つに、相手に理解・納得してもらえる文章作成に必要な「ロジカルシンキング」があります。しかしながら、そのようなスキルは、研修を受講してすぐに身に付くものではありません。ベーススキルがどれだけ向上するか、それが私たち教育グループの課題の1つです。
論理的文章力を育成するコンテンツとして文章検を活用
リーダーやスーパーバイザーと呼ばれるセンター運営に携わる社員は、社内外を問わず様々な人とのコミュニケーションが必要なため、特に論理的な文章を書く力が求められます。この技能を修得するために当社では文章検を活用しています。
文章検の活用には4つのメリットがあります。
1.総合的な文章力向上につながる
語彙力、グラフ・表からの読み取り、段落の要約、構成など、バランスがとれた総合的な力が身に付く
2.文章力向上のPDCAサイクルがつくれる
自己学習⇒受検⇒振り返り⇒改善、というPDCAサイクルで更なる文章力向上が期待できる
3.チェックポイントが分かる
チェックポイントがわかるため、自分の文章を客観的に確認できるようになる
4.自身の強み・弱みが分かり、且つ、課題克服のための勉強法がわかる
結果シートには、強み・弱み・今後の勉強法について、細かく記載があり、今後の学習に活かせる
文章検に取り組んでいる社員には、公式テキストや問題集を使って短期的な学習に取り組むだけでなく、これをきっかけにして意識的に活字に触れるようになってほしいと考えています。ただ文章を読むのではなく、「この文章はなぜ伝わるのか」「筆者の伝えたいことは何か」など、様々な着眼点を持ちながら読み進めることで、自ら文章を書く際のヒントを見つけ、更なる文章力の向上を期待しています。
学生の皆さんへ ~自分で書き、考えることが将来の糧になる
昨今、メールやSNSでコミュニケーションをとることが圧倒的に多くなり、短文、且つ、略語や絵文字でのやりとりが交わされています。その結果、長文の文章作成を苦手とする方も多いのではないかと思っています。また、学生時代から活字を積極的に読んでいる方と全く読まない方の二極化が進んでおり、文章力の格差が広がっていると言われています。スピードが求められる現代社会では、短文コミュニケーションも重要ですが、文章を書くということは「考える」ことでもあり、思考力向上のためには文章作成の機会が大切です。学生の皆さんは、自分が何を伝えたいのか、とことん突き詰めて考え抜いて文章を書いて欲しいと思います。そして、できるだけ自分の言葉で表現してください。自分の考えを言語化するという作業は、自分自身を知るだけでなく、他者理解にも繋がります。その経験が、社会人になってからのベーススキルとなり大いに役立つことと思います。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。