公益財団法人 日本漢字能力検定協会

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今、あなたに贈りたい漢字コンテスト

総評

今回の応募作品46,311点を拝見して嬉しかったのは、多くの方々が家族や友人に感謝しながら、明るく前向きに、今を、そして未来を考えておられることです。それは選ばれた漢字のランキングをみただけで一目瞭然です。上位5つには、感謝の「感」と「謝」、笑顔や笑いの「笑」、楽しみを大切にし、愛する人を楽にさせてあげたいという「楽」、「友」へのやさしい心配りなどが入りました。おそらくその陰には辛い日常もあるに違いありませんが、それを乗り越え、贈る漢字を通じて自らもより善く生きたいという意志のようなものも感じ取ることができます。作品ひとつひとつに勇気づけられました。

受賞者コメント

絆大賞

家族部門

井上 琴子 さん(北海道・立命館慶祥中学校 2年生)

この度は、絆大賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。
今まで一度も伝えたことがなかった父への感謝を、「靴」という字に込めました。
このような賞をいただいたのは初めての事で、とても驚きました。
一日中、一生懸命に働いて、忙しい毎日のなかでも家族をなにより大切に思ってくれている父に、
これから少しずつ恩返ししていきたいです。
最後になりますが、今回はこのような賞をいただき光栄に思います。ありがとうございました。

夫婦・恋人部門

渡辺 幸彦 さん(東京都)

学生時代より社会人になるまで体育会系で、会社では仕事に必要な書面、挨拶状等は書きましたが、エッセイ文などは書いたことは無く。
高齢になってから、字が同じで意味が全く違う漢字、れるとける、字が似ていて意味が全く違う漢字、(怒る)と(許す)、等に興味を持ち、漢字の奥深さを知り、夫婦と恋人部門に妻とのことを書き公募に対し初挑戦。
まさか絆大賞になるとは思いもせず、正直何を書いたかも思い出せず、電話で協会の女性に私の文を読んでいただき笑われ驚いている次第です。
受賞により励みになったので、八十の手習いで益々漢字について勉強したいと思っております。

友人・恩人部門

白戸 まりこ さん(東京都・渋谷教育学園渋谷高等学校 2年生)

この度は絆大賞をいただきありがとうございます。
私は先生から、目標に向けハードルを少し高くして努力すると素晴らしい体験ができることを教えていただきました。ですが、実際自分だけで実行することは難しく、助けてくださった先生のありがたみを感じています。
応募の際、様々な漢字と共に、私を支えてくださっている多くの友人や先生のお顔が浮かび、改めて感謝する良い機会になりました。
これからも素敵な絆をたくさんつむいでいきたいです。

自分部門

西矢 志帆 さん(兵庫県・看護師)

このような賞をいただき、驚きと嬉しさでいっぱいです。
実家を離れ、慣れない1人暮らしや仕事においても覚えることが多く、忙しい日々が続くと“仕事を辞めて地元に帰りたい”と思うことがありました。しかし、このコンテストを通して改めて自分が看護師になりたいと思った時のことを思い出し、初心を忘れてはいけないと気づかされました。
“あなたが担当で良かった”と思っていただけるよう、患者様に寄り添い、笑顔の絶えない看護師になれるよう頑張っていきます。
ありがとうございました。

日本漢字能力検定協会賞

家族部門

岡本 亜衣美 さん(京都府・京都教育大学附属京都中学校 3年生)

身の周りの沢山の漢字の中から「青」を選び、それが受賞に繫がったことを大変嬉しく思います。私はこのコンテストに応募したことで、漢字について深く知ることが出来ました。
漢字はとても端的なもの。それが私のイメージでした。しかし私はどうしてもお母さんを端的な漢字一字では表すことができませんでした。そこで何か広がりを持つ漢字はないかと一生懸命考えてみたところ、私は「青」を思いつきました。
漢字は一字でも考え方によっては色んな意味で捉えることができるもの。これが今のイメージです。この「青」がこれから私の中で色んな意味を持って私を支えてくれるのではないかと思います。

夫婦・恋人部門

竹下 優子 さん(東京都・主婦)

自分の言葉が評価され受賞したことはとても大きな出来事です。私が「今」を大切にしなきゃという気持ちに自信を持たせてくれました。これから先、何度もつまずいたり後ろを向いたりしてしまうかもしれません。そんなとき頑張る私に夫の応援は心強く、受賞したことは大きな声援となると思います。審査員のコメントにもあるように今がより長く続くことがこれから先のキーワードです。素晴らしい賞とコメントをありがとうございました。

友人・恩人部門

今井 包和 さん(新潟県)

妻は女子師範学校を卒業して国民学校の教師となり二十二歳で嫁いできました。
五十八歳で退職しましたが、四十年の長い間、教師として働き、家計を支えてくれた妻には、今でも感謝の念で一杯です。
第二室戸台風で長年住んでいた家が全壊、
私が途方に暮れていた時、県の住宅公社に行って分譲住宅に入ることが出来ました。
長男が中学一年生。二人の娘は小学生でした。
高校を卒業すると長男は関西の大学へ。娘は関東の短大と大学へ夫々入学。住宅ローンを抱えての子供三人の仕送りは大変なものでしたが完了。
現在は夫婦共に健康です。
妻のお陰と感謝しています。

自分部門

小林 巧実 さん(大分県・中津市立緑ヶ丘中学校 3年生)

まさか自分がこんな賞をとれるとは思いもしませんでした。この賞を取れたのは、漢字一文字コンテストを開いてくださったみなさまと塾の先生のおかげです。塾の先生から漢字一文字コンテストのことを教えてもらっていなかったら、このコンテスト自体も知らなかったので感謝の気持ちでいっぱいです。そして、今の自分自身の電池は、新品の電池を半分だけ使ったような状態です。自分はまだもっと努力できると思います。その努力をすれば自分の電池を新しい電池に入れ換えることができます。そして、その新しい電池になった状態で受験をして、志望校に合格したいです。

審査員賞

家族部門

鈴木 杏奈 さん(宮城県・事務)

この度、家族部門にて審査員賞を頂き、大変嬉しく思っております。
東日本大震災から早六年。被災地では、全国の皆様からの御支援もあって復旧復興が進み、震災の爪跡は消えつつあります。しかし、祖母と繋いでいた私の左手の感覚は今も消えることはありません。津波にのまれた恐怖で、祖母の手を離してしまった自分を責め続けました。後悔のないように祖母の分まで懸命に生きていきます。
時が経つにつれて皆様の中から「東日本大震災」が薄れていくのは当たり前のことですが、これを読んで一人でも多くの方が、一瞬でも震災を思い出して頂ければ嬉しいです。

寺川 亜由美 さん(北海道・北海学園大学 3年生)

この度は名誉ある賞を授与していただき、誠にありがとうございます。
なんと受賞の報せを受けたのは私ではなく、奇しくも贈り相手の母でした。
一体何の賞?と驚いた様子でしたが、正直に「お母さんに贈った漢字」と言うと、受賞者である私よりも喜んでくれました。
そしてwebサイトで私の作品を初めて見た時、母は泣きました。
コンテストに応募していなければ。賞をいただくことがなければ。私の思いがこんなにも真っ直ぐ伝わる事はなかったと思います。
気持ちを伝える素敵な場を提供して下さったこと、改めて感謝致します。
これからも家族支え合い、一緒に生きていこうと思います。
家族一同より感謝を込めて。本当にありがとうございました。

吉 樹里 さん(鹿児島県・鹿児島市立鴨池中学校 3年生)

この素晴らしい賞を頂いたとき、一番最初に浮かんだのは「兄と私の為に頑張ってくれている母の姿」でした。いつも頑張ってくれている母に、第一弾の親孝行が出来たのではないかと思い、嬉しくなりました。
私はひとり親家庭という環境で育ってきましたが、「父親がいなくて寂しい」という経験をしたことがありません。それは、母が前向きで明るく、楽しい家庭を築いてくれたからだと思います。そんな母からの初めての贈り物である「印」をずっと大切にしていきたいです。いつも、私を信じて、支えてくれる母の元に生まれてこられたことが、一番の幸せです。
今回は、このような素晴らしい賞を頂き、ありがとうございました。

夫婦・恋人部門

山田 幸夫 さん(大阪府)

私たちの結婚式は雨。雪で空港が閉鎖。新赴任地へ向かう新幹線は暴風雨のため遅れ、夜明け前に閑散とした駅に到着した。待合室で座ブトンの敷かれたベンチに座り、売店で買ったパンを食べながら、私は暗く深く落ち込んだ。そんな時、妻が楽しそうに「雨、雪の良いことは相合傘のできること」と歌うように言う。そして、「暴風では傘させないけどね」と笑った。
それから、38年後、思い出話をしている時、妻は初めて明かした。「あの待合室の座ブトンを見た時、本当に情けなくて涙が出そうだった」と。
38年間の私たちの生活は、雨の待合室から始まったのだと感慨深く想い、応募漢字は迷わず「傘」とした。
受賞を二人で喜んでいます。

中杉 莉奈 さん(東京都・主婦)

この度、審査員賞というすてきな賞を受賞できますことを大変うれしく思います。
知らせをいただいたときはとても驚きましたが、喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。
漢字1字でこんなにも自分の感情を表現できるのかと、驚きと楽しさを感じながら応募したことを覚えています。
主人とは遠距離恋愛の末、結婚しました。
振り返れば主人から「迎」という気持ちを贈ってもらっていたからこそ、今回私が「迎」という字に想いを込めたいと思ったのだと、今になって気づきました。
これまで迎えた日々に感謝しつつ、これから迎える毎日も大切に暮らしていきたいと思います。
今回の受賞で「迎」という字は、私たち夫婦にとってますます特別なものとなりました。
ありがとうございました。

吉仲 雅代 さん(奈良県・主婦)

結婚してすぐに夫が呟いていた事、次第にその時の感動は薄れて行き、日々の生活に追われていました。「あなたに贈りたい」という文を目にした時に私はもう随分長い間、夫に心を込めた言葉を伝えていない事に気付きました。子を育てる同志としてあまりに身近過ぎて、いつの間にか自分ともう一つの心がある事を忘れてしまっていました。2人の娘でもなく友人でもなく、夫にこそ、感謝の気持ちを伝えるべきと思いました。今、薄れていた過去の言葉が活字となり、これから歩む私達家族の道標になった事、このような機会に恵まれた事に感謝しております。

友人・恩人部門

内野 里香 さん(鹿児島県・鹿児島市立鴨池中学校 3年生)

この度は、このようなすばらしい賞をいただき、ありがとうございます。とてもうれしく思っています。
私がこの賞をいただいたことで、しゅんにもきっと私の思いが届いているのではないかと思います。小学生の時は、私としゅんともう一人の友達の三人組はいつも一緒にいました。そして私がとても驚いたことは、もう一人の友達というのが、今回、家族部門で審査員賞を受賞した末吉樹里さんだったのです。この受賞を知ったとき、末吉さんと飛びはねて喜びました。
いつかまた三人が出会えることを確信しました。本当にありがとうございます。

下山 福太朗 さん(鹿児島県・ブリガムヤング大学ハワイ校 3年生)

このたびは、大変素晴らしい賞を賜り、誠にありがとうございます。
私は現在、アメリカの大学に在籍し、世界75ヶ国以上から来た学生と共に政治学を学んでいます。その中で、私は日々、お互いを理解し合う事の重要性を感じています。様々な問題を原因に、世界では国単位、個人単位で衝突が起きていますが、そういった問題を解決する為に必要な事は、ただ批判をするだけではなくて、建設的な対話を通して理解し合う事が大切です。時には対話が通用しない相手もいるでしょう。しかしながら、本当の意味での問題解決を達成する為には、時間をかけてお互いが理解し合う事が必要であると思います。私はこの真理を、大学の親友の姿勢を通して学びました。この賞をその友人に捧げたいと思います。ありがとう。

土居 遥 さん(高知県・黒潮町立佐賀小学校 3年生)

わたしは、しょうをもらえるなんて思ってもいませんでした。
先生から
「おうぼした漢字が、しょうにえらばれましたよ。」
と言われて、びっくりしました。思いついたのは「元」という漢字でした。それは、いつもわたしに話しかけてくれる元気で、明るい友だちの事を、表してみたいと、思ったからです。しょうにえらばれた事を友だちに言うと、
「わたしの事を書いてくれてありがとう。」
と言ってくれました。わたしは、友だちの事を書いてよかったと思いました。
これからも友だちや、いろいろな事を漢字をいっぱい使って、表したいと思います。わたしが書いた、漢字をえらんでくれてありがとうございました。本当にうれしかったです。

自分部門

川瀬 宏美 さん(広島県・主婦)

この度は審査員賞を頂きまして、ありがとうございます。入賞するとは夢にも思わず、本当に驚きました。
『鬼』という漢字で入賞したことを家族に伝えたところ、小学2年生の息子が「鬼のように怒るけえじゃろ」とニヤリ。
鬼のように怒ることを評価していただいたわけではないのだよ、と思いつつ、息子はやはりそう思っていのだと改めて確認した次第です。
子育ては自分育てだとよく言われます。
イライラ、ガミガミの「鬼の母」から、穏やかに、静かに嗜めることのできる「仏の母」に成長できるよう、心の鍛錬をしていきたいと思います。

野澤 花 さん(大阪府・東大阪市立枚岡中学校 1年生)

私は中学校に入学してからこの一年、決意はかたくなりました。岩のようにかといわれれば、それほどではないのかもしれませんが・・・。岩のかっこいいところは、三つあります。まず一つ、かたい。二つ、がまん強い。三つ、まわりに流されない。この世界で、流されずに自分の意志をつらぬくというのは、とてもすごいことだと思います。まわりに流されて、のまれて変わることは自然なことです。でも、自分の意志をつらぬいて、かたい決意で、正しいことをして急な流れに逆らう。そんな生き方がかっこいいです。だから私は岩のように生きます。

松本 禎子 さん(大阪府)

以前介護の職場で、イギリスから来た学生さんに仕事を教える機会がありました。大学入学前の休みを利用してのボランティアでした。私の拙い英語にも察しが良く仕事の飲み込みも早く、みるみるうちに日本語を身につけました。彼女達のメモにはカタカナでもひらがなでもないブロック体のアルファベットが並んでいました。私は自分のメモに木はwood、木を二つ書いて林、三つで森woodsと木の絵も書き漢字のおもしろさを説明しました。「おー!」と喜んでもらった時、私の片言の英語が通じた事より漢字のおもしろさを説明できた事の方が誇らしかったのが今も懐かしく思い出されます。これは漢字との数ある良い思い出の中のひとつです。受賞ありがとうございました。

※ 受賞者の都道府県、学校名、学年、職業は応募当時のものです。

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