- 福永 健人
- 普及第一部 学習支援一課
「売る」ではなく、
「コンサル」だと気づいた
教育の仕事に興味を持ったのは中学時代。その頃から、ひとに何かを教えることが好きだったため、大学では地理学専攻に進学し、教職課程を履修しました。しかし「教職よりも広い視野でできる仕事はないか」と思うようになり、教育業界を見ていくなかで出会ったのが、当協会です。漢検は、日本語を学ぶ海外の方にも馴染みのある試験。ドイツへ短期留学した際に日本文化をもっと学びたいと思った経験もあり、国内外へ向けて仕事ができる点に魅力を感じ、入職を決めました。
初めての配属先は普及部でした。私に課せられた業務は主に学校現場に訪問して面談をおこない、学校会場での漢検実施契約をとるというものでした。しかしながら配属直後は、なかなか契約をいただけないことが続きました。今思えば、当時はいかに上手にプレゼンをするか、商品をうまく見せるか……ばかりを考えていましたね。そんな折、先輩に「提案はしなくていいから、とにかく先生が何に困っているか聞いておいで」と助言をいただきました。腑に落ちないながらも実践してヒアリング内容を持ち帰ったところ、先輩が課題ごとに何が提案できるかを丁寧に整理してくださったのです。すぐに二回目面談のアポイントを取得し、整理した課題と提案を持参したところ、先生が喜んでくださり、結果的に漢検実施契約に至りました。「この仕事は試験を売りに行く、単なる営業なのではなく、先生たちや学校の課題を解決するコンサルティングなんだ!」と考え方をあらため、以降は自力で契約を取れるようになっていきました。
「役に立ちたい」が原動力。
出張講義でも活躍中
今でも覚えているのは、ある中学校の先生との出会い。先生個人としては漢検の実施に熱意を持ってくださっていたものの、学校側が予算の都合で懸念を持たれている状況でした。そこで深くヒアリングを行い、学習スケジュールやカリキュラムまで一緒に考えて提案を行った結果、ご契約をいただけることに。時々ご挨拶に伺うと、「今でもやってるよ」と嬉しい声をいただきます。「子どもたちの学びをサポートしたい」というベクトルは先生も私たちも同じ。そこでしっかり共通理解が得られれば、協力的に取り組めることを実感できました。「先生たちの役に立ちたい」が私の原動力です。
2年目からは、漢字への興味を持ってもらうための出張講義も担当するように。自治体や学校、塾などからのご依頼に応えるものですが、大勢の子どもたちが目をキラキラさせて興味を示してくれる瞬間がとても楽しいです。「漢検合格をきっかけに、勉強に意欲的になった」等々、保護者さんの声が聞けることもやりがいに繋がっています。
また最近は、社内会議でも積極的に発言できるように。若手の意見を歓迎する風土もあり、未熟な自覚はありますが、頭ごなしに否定されたことは一度もありません。先輩たちをしっかり納得させられる提案を出せるようになり、“若手でなくなること”が目標です。
「チームへの貢献」も重要な仕事。
アフターフォローも充実させたい
最近心がけているのは、仕事をやりきる意識。試験は「合格してナンボ」のものですし、無償教材の提供などアフターフォローにも努め、先生たちの満足度向上に努めていきたいです。仕事の上では、「その業務に取り組む理由や価値」を意識できていると作業効率が上がる実感があり、目的と手段がずれていないか、手段が目的になっていないか……などを定期的に見直しながら取り組んでいます。
チームへの貢献も大事にしています。1年目の頃、結果が出ず悩んでいた私に、「成果を取ってこられなくても、チームに貢献する方法は色々あるよ」と上司が声をかけてくれました。早速できることを考え、メンバーの成果や上手くいっている事をホワイトボードに掲示する、という行動を実施。多少なりとも部のモチベーションに繋がったようで、微力ながら役立てた実感がありました。その頃の気持ちを思い出しながら、今は後輩に接しています。自分がしてもらって嬉しかったことや、考え方の軸を提供してあげたいですね。
最後に就活のアドバイスをするとすれば、面接の練習は不要!ということ。練習をしてから臨むと、記憶力を披露するだけになってしまう可能性も。面接はお互いの個性や本音を掴むのが目的なので、ぜひありのままの自分で話してみてください。
変わらないもの、変えていくもの
私は人生において、「楽しめるかどうか」という価値観を一番大事にしています。仕事の上では、「いかに効率化を図れるか」「他の人にも教えられるか」など、自分なりに意義を見出して“楽しむ工夫”もしていますね。これからも新たなやりがいや面白さを発見しながら仕事を楽しみ続けたいですし、今後は自分だけでなく、周囲が楽しめるような環境・関係性づくりにも貢献していきたいです。
オフショット
休日の趣味は、全国の「城」めぐり。地理学の観点も生かし、立地論や城攻めの方法などを考えるのが楽しいです。47都道府県は既に制覇しましたが、未訪問のお城やご当地名物がまだまだ沢山あり、今後もゆっくり楽しんでいきたいですね。
自分を表す漢字
「物思いに沈む。心配する」などのネガティブな印象もある言葉ですが、心配性で一歩踏み出すのに時間がかかる、私自身の性格をよく表していると感じます。そういう性格だからこそ、人に対しては優しく、【憂】→【優】になれる人間でありたいと思っています。
1日のスケジュール
- 8:50
-
出勤
- 10:00
-
会議
会議では意見を積極的に発するようにしています。有用な助言をいただけます。
- 11:30
-
昼食
普及訪問に出かける日は、早めに昼食を済ませます。
- 14:00
-
普及訪問
横浜市内の小学校を2件訪問。訪問先や訪問日時などは、自分で決めて動けます。
- 16:30
-
電話会議
近隣のカフェにて、部内の会議に電話参加。効率化を図る目的です。
- 18:00
-
退勤
外出先から自宅へ直帰。
※所属部署や仕事内容は取材当時のものです