未就学児から大人まで年齢を問わず“学び”をサポートする「漢検」。その効果を期待して積極的に取り組む団体が年々増えています。学校で取り組む場合、おおぜいの児童・生徒の参加を促すためには、運営の軸となる学校=先生の考えをしっかりとひとつにまとめることがカギに。その際、当協会のツール等を活用することにより「漢検」受検者数を増やしていくことができます。
取組事例より
- 先生方の負担を軽減するために、長年、学校主体で取り組んでいた「漢検」をPTAが主体となって実施。申し込みや当日の運営方法など、協会が発行している各種ハンドブックの内容が充実していたため、滞りなく学校から引き継ぐことができました。
(関東 / 東京[公立]江戸川区立第四葛西小学校PTA) - 地域の「漢検」準会場として機能することを目指し、本校の生徒だけではなく、近隣の3つの小学校や地域住民の方々にも世代を超えて一緒に受検するよう呼びかけを行っています。これらの運営に際しては3つのグループを組織。それぞれに教員を配置し、役割と責任を明確化することで滞りない運営を行っています。
(関東/埼玉[公立]三郷市立栄中学校)
「漢検」実施の際に重要なのは、チャレンジする理由を児童・生徒にわかりやすく説明することです。さらに、小・中学生においては保護者の後押しが大きなきっかけとなります。どういった目的で受検するのか、どんな効果が得られるのかを丁寧に説明し、保護者の理解を深めることが大切です。
「漢検」の受検者数を増やしていくためには、学校側でのひと工夫があると効果的です。お知らせプリントを配布したりホームページで告知したり、先生が直接参加を促したりというきめ細やかな対応、独自のアイデアをプラスした多くの事例。また当協会発行の『漢検ジャーナル』や『漢検実施支援ツール』を配布することで、学校と児童・生徒、保護者のつながりを深めながら「漢検」活用をスムーズに進めることができます。
取組事例より
- 「漢検」の取り組み内容や目標をホームページ上で明示し、生徒・保護者や、入学希望者(その保護者)に伝えています。最近はホームページなどから事前にしっかりと学校の特色を調べて来られる保護者が多く、掲載しているカリキュラムに賛同してくださるケースも非常に増えました。
(関東/東京[私立]共立女子中学校・高等学校) - 検定の告知ポスターは、協会から送られてくるものに加え、学校オリジナルのポスターも併せて学年掲示版に貼り出しています。「漢検」申し込みの案内は校内放送でも行っていますが、ただ単に告知するのではなく、生徒と教員が共演する寸劇で「みんなで受けよう漢字検定!」を放送し、興味喚起を図っています。
(中部/愛知[公立]東海市立横須賀中学校)
「漢検」対策として、普段の授業を使っての小テスト実施、児童・生徒の自宅学習を支える教材の提供など、学習環境の充実が欠かせません。日々コツコツと継続して学習できる環境を整えることで、学習習慣が身につきます。
さらに当協会発行の教材を利用して過去問題に取り組み、間違えた問題を何度もやり直すなど、漢字学習をレベルアップしながら習慣化させていくことも重要なポイントとなります。
取組事例より
- 検定に向けた学習環境を整備するために、まず「漢検」の過去問題プリントを用意しました。また、準会場実施で発生した控除金を活用して協会発行の『分野別問題集』を購入し、メディアセンター(図書館)の漢検コーナーに設置。受検を希望する児童は過去問題プリントや協会書籍を積極的に活用し、「漢検」受検に臨んでいます。
(近畿/三重[公立]鳥羽市立鳥羽小学校) - 週3回、朝の10分間学習で協会発行の『漢検漢字学習トレーニング』から選んだ書き取り問題を5回ずつ練習させ、終礼時にテストを実施しています。テストで間違った漢字は30回ずつ書かせて翌朝提出させ、さらに昼休みに再テスト。満点になるまでこの内容を繰り返し行なっています。
(九州・沖縄/福岡[私立]折尾愛真中学校)
「漢検」準会場の運営、検定実施をスムーズに進めるためには、計画的な準備はもちろん、効率的な進行管理も重要です。万一のトラブルにそなえて、日頃から担当者レベルでのコミュニケーションを深めておきましょう。
保護者から「児童・生徒を公開会場まで連れて行くのは大変」、「普段から慣れている環境で受検させたい」といった声が寄せられる場合は、特に「漢検の団体受検」がメリットとなります。学校が準会場になることで「子供の挑戦する意欲や機会を活かせて良かった」と多くの喜びの声をいただいています。
取組事例より
- 遠くの公開会場に出向くよりも通い慣れた学校で受検できる方が保護者も児童も安心でき、気軽に挑戦できるようです。また、土日は習いごと等で児童も忙しく、公開会場まで受検にいく余裕もないため、本校ではあえて平日の放課後に「漢検」を実施。リラックスして受検に臨めるので実力を発揮できます。
(関東/神奈川[公立]横浜市立竹山小学校) - 島の学校なので、本校はもとより近隣校も公開会場への距離が遠く、準会場がなければ「漢検」の受検を諦めざるを得ない状況です。そのため近隣の中学校の生徒も受け入れて「漢検」を実施。検定日は年4回と多めに設定し、できるだけ受検しやすい環境づくりを心がけています。
(中国・四国/山口[公立]山口県立周防大島高等学校 安下庄校舎)
「漢検」の合格・不合格はもちろん大切ですが、次への学習につながるよう、「検定結果通知」は一問ごとの正誤がわかるものを発行しています。これは手元の問題用紙と照合することで、どの問題を間違えたのかを自分で確認し復習することができるものです。さらに得意・苦手分野がわかる「レーダーチャート」、「学習アドバイス」などで復習効果を高め、次回まで頑張れば合格できるといったモチベーションもアップします。
保護者の方にも「漢検」の取り組みについてきちんと伝えることで、保護者の方の教育に対する意識をさらに高めることができます。広く理解を得るためにも、学校ホームページ、学校案内などの印刷物に合格率や合格体験記を掲載してみてはいかがでしょうか。
当協会から各団体へ「表彰支援セット」(無料)をお送りする制度を設けています。これにより、各団体が独自の基準で合格者を表彰することができます。
この制度を活用し、全校朝会などで成績優秀者を表彰する学校は多数あります。成果を認められることで児童・生徒のモチベーションがアップし、不合格者の再受検や合格者の上位級挑戦など意欲を上げていくことにもつながっていくでしょう。
取組事例より
- 受賞した児童は合格したことの達成感をさらに感じることができ、次の級へ挑戦するやる気や学習意欲を高めることができました。また、受賞できなかった児童も刺激を受け、「自分もできるかも」という向上心を持たせることができました。表彰支援制度は受検後も主体的な学習習慣を身に付けるのに効果的だと感じています。
(関東/東京[私立]聖徳学園小学校) - 協会が提供している「表彰支援セット」を活用して、特に優秀な成績で合格した児童を全校朝礼で表彰しています。スポーツや図工、作文表現で表彰されることの少なかった児童も名前を呼ばれ、大変喜んでいたのが印象的でした。そうした児童にスポットライトを当てることのできる貴重な機会だと感じています。
(近畿/奈良[私立]奈良学園小学校)