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少人数の特性を活かして、社会で自立した女性を育てる
人文学部 特任助教
■留学生受け入れ状況 本学は、全学生数約1,000名の小規模な女子大学です。そのうち、留学生は約45名が在籍しています。国際性豊かな大学を目指しており、今後も留学生数は増やしていく方針です。留学生と交わることで、日本人学生の国際性も育てていきたいと考えています。 少人数の強みを活かして、きめ細かく指導できる点が、本学の最大の特徴です。例えば、1年次からゼミが開始、協定校の学生や編入生も柔軟に受け入れるなど、一人ひとりにきめ細かな対応を実現しています。また、成績基準と家計基準によって学費が半額になる制度があり、これらの評判を口コミで聞いて、多くの留学生が本学に入学してくれています。
■日本語教育課程 本学は、「入口から出口まで、きめ細かにフォローする」ことを教育方針としていますが、日本語教育に関しては1~2年次に集中して行います。日本語系試験の受験対策講座は、春と秋の年2回の開講です。春は「日本語能力試験N1対策講座」、秋は「BJT対策講座」を行います。また、在学中にBJTを受験する学生には、1回目のみ受験料の半額補助があります。 留学生の日本語教育については、特に「語彙力」を上げることが難しいと感じています。BJTの結果を見ても、苦手分野は「読解」「聴読解」です。かつては「文法」が苦手なのかと推察していたのですが、様々な試験結果を分析した結果、苦手なのは「読解」であることが分かってきました。なぜ「読解」ができないのかと言えば、そもそも「語彙」が理解できていないのではないかと考えています。今後は、いかにして留学生の「語彙力」を上げていくかが課題です。 また、本学では、日本人学生を対象とした日本語教員養成課程にも注力しています。今後は、その課程と、留学生に対する日本語教育課程と組み合わせて展開していくことも視野に入れたいと考えています。
■留学生に期待すること 本学の理念に、「自立した女性を育てる」「汝の光を輝かせ」があり、留学生に期待することも、そこに通底しています。本学を卒業する留学生には、社会の中できちんと自立して活躍していける人材に育って欲しいと願っています。そのために、日本語教育課程では、社会に貢献できる「基礎力」づくりを狙いとします。 ここで言う「基礎力」とは、日本語能力はもちろんのこと、異文化を乗り越えていく力なども含みます。多文化共生社会の中で、他者と向き合い、協力しあいながら、自分らしく輝ける女性に育って欲しいですね。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。