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企業・教育機関
仕事の意図や目的をつかむ力、協力して仕事を進める力を身につけてほしい
代表取締役社長
当社は、日立製作所を主要な取引先とするメーカーで、主に変圧器を製造しています。ベトナム関連の事業を視野に入れ、2019年6月に、日本国内の大学を卒業したベトナム人男性を正社員として採用しました。さらに同年9月には、関連会社であるアイ・ティ・エイチ(ITH)がベトナムの理工系大学を卒業した男性5人を採用して、当社に派遣しています。
ベトナム人社員の業務教育と日本語教育は、当社とITHが協同で担当しています。ベトナムから来日した当初は、何を聞いても「大丈夫」「わかりました」と答えるため、何をどこまで理解しているのかが見えませんでした。そのため、最初は休日に一緒に買い物に行くなど、日本での生活に支障が出ないよう、仕事以外でもきめ細かくフォローを行ったと聞いています。また、月に1、2回は茨城電機の総務で面談を行っているほか、彼らと一緒に働いている他の日本人社員にも定期的に情報収集をして様子を把握しています。その甲斐あって、1年が経過した今ではすっかり心を開いて本音で話をしてくれているようです。
日本語教育は、会社で費用負担し平日の就業後に日本語学校とeラーニングを学習機会として提供しています。それらの学習進捗も管理していますし、毎日の業務日報は日本語で提出を求めています。また、年に3回BJTを受験して日本語能力の成長度を測ります。目標はJ1レベルですが、来日間もない社員にはまだ難しいため、スコアの上昇幅に応じて臨時手当を支給したり、試験を受けた後に慰労の意味を兼ねて食事会を開いたりして、日本語の勉強によりいっそう励んでもらうようにしています。
ゆくゆくは彼らにも社外との折衝も担当してもらう予定です。取引先に対して電話やメールの対応、報告書や図面のやりとりも発生するでしょう。彼らがBJTを通して、仕事の意図や目的をつかむ力、周囲と協力して仕事を進める力を身につけ、益々活躍してくれることを願っています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。