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企業・教育機関
IAPプログラムを通し、グローバルに活躍できる人材を育てる
当社の外国人採用
当社は日本を核として、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中国など19か国に64拠点を展開しています。外国人社員の新卒採用は、①International Associates Program(以下、IAP)と、②国内における新卒採用の二つの方法で行っています。IAPは、もともと1989年にアイルランド政府が始めたもので、海外の大学出身者を対象に募集を行い、合格者は約2年間、アルプス電気の日本本社でOJTを行います。
実務に則したビジネス日本語教育を実施
IAPで来日した外国人社員は理系がメインとなり、採用時に日本語能力は問いません。来日前に、最低限のひらがな、カタカナと、基本的な日本文化知識を身につけてもらっています。とはいえ、それだけだと仕事に支障が出てしまうため、プログラム開始後約1ヵ月間は集中的な日本語教育を行い、各部署への配属後も定期的に日本語教育を行っています。入社2年目の12月に日本語能力試験を受験させていますが、ある程度日本語ができている社員には、BJTを受験させています。
企業が求めるビジネス日本語とは、ただ話せるだけでなく、相手の背景を汲み取りつつコミュニケーションが取れることだと思います。10年以上社内で日本語教育を実施していますが、当社が求める日本語能力に則した教育内容になるよう、日本語の先生方とも綿密に調整を行っています。
国籍にとらわれず、柔軟なキャリアパスを用意
近年、外国人社員を積極的に採用している企業では、仕事を覚えた3年目~5年目ぐらいで退職してしまう社員が多く、定着に課題を感じているところもあるようです。当社のIAPプログラムで採用し、育成した外国人社員は、プログラム終了後に複数のキャリアを選択できるようにしています。例えば、在籍期間を延長し、日本国内での勤務を継続するか、当社の海外現地法人に転籍して勤務するかを選択できます。日本国内だけでなく、海外現地法人でも経験が活かせるフィールドがあるということは、当社にとってもメリットですし、IAP参加者にとってもメリットなのではないかと思います。
今後は、IAPプログラム以外の日本国内の新卒採用を経て入社した外国人社員に対しても、グローバルに活躍するためのビジネス日本語教育を整備していきたいと考えています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。