Voice
企業・教育機関
日本の技術・工場運営を学び、経営に活かすためのビジネス日本語
Manager
弊社(Sanyo Kasei (Thailand) Ltd.)は、京都に本社を置く化学品メーカー三洋化成工業㈱のタイ現地法人です。三洋化成工業㈱は、生活・健康産業分野から情報・電気電子産業分野まで幅広い化学製品を製造しています。タイには1997年から進出していますが、年々、弊社の製造技術は向上し、その技術水準はほぼ日本と同程度にまで達しており、現在は経営の現地化を進めています。
現地化の一環で、副主任クラス以上のタイ人技術者を対象に希望者を募り、BJT得点300点以上を獲得できれば三洋化成工業本社(以下、日本本社)で半年間の研修を受けられるという制度を設けています。日本本社はすべて日本語で運営されており、基本的なビジネス日本語コミュニケーション能力を研修派遣前に身につけることは必須だと考えているからです。研修基準である300点の獲得を支援するために、研修予定者には勤務時間後に週に3~4回、弊社通訳が日本語の研修を行っています。BJTは日本語コミュニケーション能力が点数で示され、いつ受験しても点数が比較できるため、受験者1人1人の能力が把握しやすく、日本語指導の参考にしやすいと感じています。
日本本社での研修によって、技術者は多くのことを吸収してきます。例えば、日本の工場の安全性確保の方法やコミュニケーションをとりやすくする社内行事などいろいろなシステムが日本から帰国した技術者によって提案され、導入されました。また、日本滞在によって日本語能力も飛躍的に高まり、日本からの情報をより速やかにタイに伝えることが可能になったと感じています。
製品分野および工場規模の拡大にともない、日本本社の業務進行に理解のある人材の活躍が今後、ますます期待されます。そのためにも、より多くの社員に研修基準をクリアし、日本の工場経営の優れた点を学んできてほしいと考えています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。