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企業・教育機関
企業発展のためのビジネス日本語
管理部 副部長
日本語通訳は技術移転、そして企業発展の要(かなめ)
弊社は中国企業と日本企業の合弁会社です。中国に拠点を置いているため、社内公用語は中国語なのですが、残念ながら私達日本からの出向者は、中国人スタッフと十分な意思疎通を図れるほどの中国語能力を持っていません。我々出向者が日本の技術・業務管理方式をこの会社に定着させるという役割を十分に果たすためには通訳が必要不可欠な存在です。
技術については図面や結果としてのモノがあるため情報を伝えやすい部分もありますが、業務管理方式を伝えるためには、「なぜそのような管理方法をするのか?」を理解してもらう必要があります。その際、間に入る通訳には、日本的な考え方への理解も必要です。通訳が理解しなければ絶対に中国人スタッフには伝わりません。
通訳は単に言葉を翻訳するだけでなく、その言葉の裏に存在する思想も伝える必要があるわけです。それだけ通訳という仕事は重要であり、「通訳が企業発展の要」であると言っても過言ではありません。つまり、弊社の場合、企業発展のためには日本語は欠かせない言語であるとも言えます。
BJTを活用し、日本語通訳の能力向上を促す
企業発展に重要な役割を担う通訳に対し、会社としては外国語手当を支給しています。この外国語手当の支給基準として採用しているのがBJTです。BJTを採用したのは、
① 実践的なビジネス日本語に特化している
② 日本語能力試験1級よりも高度な日本語コミュニケーション能力を測れる
③ スコアが試験問題の難易度に左右されず、受験者個々人の成長度合を測れる
からです。特に3番目の点を重要視しています。なぜなら、毎年受験することにより前回から今回の一年間で日本語能力がどれだけ向上したのか、つまりはどれだけ努力したかを数値で測ることができるからです。
会社としては、通訳に対して年1回の受験を推奨し、テスト結果がJ2レベル(420点)以上の場合は会社が受験料を負担することとしています。通訳自身もBJTのスコアによって外国語手当金額が異なるため、スコアを向上させるよう日々努力しているようです。また、自身の1年間の成長を振り返るツールとしてもテストを活用していると聞いております。
日本語を企業成長の原動力として、さらなる発展を目指す
もちろん、日本の生産技術や業務管理方式の全てが優れているわけではありません。しかし、その優れた点を弊社の中で生かすことが、私たちがメーカーとして成長するためには必要です。それを可能にする通訳には企業の成長の原動力として、これまで以上の活躍を期待しております。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。