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受験者
受験する度、学び直すものがある
[BJT 614点(J1+)取得]
2回目の受験
BJTビジネス日本語能力テストを受験したのは実に6年ぶりでした。
2008年9月に日本に留学し、3カ月で難関の日本語能力試験(JLPT)1級に合格しました。これで自信を付け、将来の就職にも有利だといわれるBJTビジネス日本語能力テストを知り、これなら簡単に1級を取れるだろうと思って受けました。しかしJ2にしか手が届きませんでした。特にヒアリング問題では耳にしたことのない言葉だらけでした。
JLPT1級レベルであっても必ずしもビジネス日本語が上手とは限りません。日本企業に就職するなら、ビジネス日本語を身に付けるのは避けて通れない課題だと痛感しました。
そこから猛勉強し、日本語能力を評価され日本企業への就職に成功。社会人になってから2年半、いまの日本語はどのレベルなのかをチェックしたいと思い、改めて受験しました。
電話の対応から、上司への報告、取引先とのやりとりなど、職場のシーンや普段使っている日本語はそのまま試験問題で再現されていました。日本語の基礎能力を認定するJLPTと違って、BJTは日本企業で働く際に、出会う様々のビジネスの場を想定し、そこで適切な日本語を使えるかどうかを評価するものです。受験勉強を通して日本語がより上達し仕事にすぐ役に立つと思います。
私も受験を機に日本語を見直すことができました。「仕事の場で敬語を使わなければいけない」という強い思いから、ついに慇懃無礼になってしまったこともあります。また「かき入れ時」「見切り発車」のような慣用句も多く覚えることができ、職場での意思疎通や豊かな表現を身に付けることができました。
試験対策
全ての問題のうち、3分の2がヒアリングで、その時間も約80分間に及びます。各出題の目的を事前に把握するのがコツです。
第1部聴解問題セクション1は「何をしているか」を聞く問題で、写真を見れば大体予想がつきます。これに対して、敬語の正しい使い方を考察するセクション2では、最後の選択肢まで聴かないと判断できない場合が多いです。セクション3は「何を言っている」「どうする」などのピンポイントに焦点を当てており、特に後半の内容に重点をおいて聴くべきでしょう。
第2部聴読解セクション1は、音声が短い代わりに、推察力が求められます。特に5、6問目辺りからは対話ではなく、 図に基づいて判断する問題が始まるので、質問をしっかり聞き取らないといけません。その切り替えをうまく行い、リズムを乱さないことが大切です。セクション2は最も込み入った内容で、消去法で回答を選ぶと良いでしょう。
また、第3部の読解問題は、30分で30問を解くスピードが大事です。セクション1の慣用句、2の敬語にあまり時間をかけすぎないようにすべきです。3の読解も全部を読む必要はなく、質問に関連する部分だけ目を通すことがよいでしょう。全体的に難易度が高く緊張感のある試験ですが、「速くかつ正確」という要素は仕事の場でも求められるものです。
受験する度、学び直すものがあると感じました。これからも挑戦し続けたいと思います。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。