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受験者
世界で活躍するための日本語 日本の最先端技術を新興国へ
R&D人事部 R&D人材育成グループ
日本で学び、働く夢を実現
日本の大学院に留学し経営学を学んだのは、中国の大学でビジネス日本語を専攻していたからです。小さい頃から日本のアニメが大好きで、日本に興味があったことも背景にあります。日本語を学んだからには日本企業で働いて、日本語を活かしたいと思っていたので、修士1年の間に就職活動を行い、日産自動車株式会社から内定をいただきました。入社後は開発部門人事に配属になり、採用や人財育成を2年間担当しました。3年目の現在は人材育成の中で特にグローバル教育を担当し、海外拠点の人財育成に従事しています。
日本の最先端技術を世界へ
中国人の先輩から「日本の会社は厳しいし、閉鎖的だよ」とも聞いていましたが、入社後にそのような印象を持ったことはありません。日産自動車はゴーン社長の活躍に象徴されるように社内のグローバル化が進んでおり、ダイバーシティが重要視されています。私自身、非常に居心地が良く、外国人が活躍しやすい風土が根付いていると感じます。
現在、自動車の市場は日本国内からアジアの新興国(特に中国、タイ、インド)に大きくシフトしています。その結果、新興国拠点で自動車を開発・生産する体制の構築が急務になっています。その体制構築の鍵は現地技術者の開発能力の育成にあり、日本の最先端知識・技術を海外に移転させることが重要になります。私は現在、その技術移転のための新興国技術者向け研修の企画運営を担当しています。
グローバルな環境ですから、仕事を行う上で英語はもちろん重要です。世界は一体化しており、私も海外拠点とのやりとりは英語で行っています。しかし、日本で働くためには日本語に習熟することが重要でしょう。私の職場では普段の会話は全て日本語ですし、会議や職場のプレゼンテーションも日本語で行われるため、日本語が欠かせません。
信頼される社会人にとって必須の日本語能力
ビジネスでは失礼のないよう日本語を運用することが大切です。日常生活では何でもない間違いが、ビジネスでは信頼を損ねるような大きな間違いとなることもあります。特に敬語は社会人の基本です。学生は敬語を「ですます調」で済ますことができますが、社会人は尊敬語や謙譲語も自然に使いこなす能力が求められます。日産自動車の採用に応募した際にも日本語でエントリーシートを書きましたし、日本語でのコミュニケーション能力が問われていたように感じました。ビジネスに相応しい日本語コミュニケーション能力が日本での就職の鍵を握っていることは間違いありません。
BJTのスコアを目標に自然な日本語を修得
日本語能力の向上に役立ったのが「アジア人財資金構想プログラム」でした。このプログラムは外国人留学生の日本での就職を支援するプログラムで、カリキュラムにはエントリーシートや面接の対策だけでなく、ビジネス日本語が含まれています。学校のアカデミックな授業だけでは十分に学べない、ビジネスに相応しい実践的な日本語を学ぶことができました。また、学んだビジネス日本語がどれだけ身についたか測定するために、BJT受験がプログラムに組み込まれており、自己のビジネス日本語コミュニケーション能力の確認ができました。BJTで高いスコアを取得するためには、日本語や日本のビジネス文化を理解し、言語を適切に運用する力が必要です。BJTのスコアを目標に学んだビジネス日本語は、今の職場で働く上でも非常に役にたっています。
ビジネス日本語能力が切りひらく未来
世界でビジネスを行う日本企業に就職したことで、「日本で働き、グローバルに活躍する」という夢描いていたキャリアを歩み始めることが出来ました。日本語が私がキャリアを開始する上で、大きな力となってくれたと感じています。日本語を勉強し、日本に留学したことがきっかけで、日本で働くという貴重な経験を積むことができているからです。さらに人財育成や人事の経験を積んで、将来は新興国など海外に駐在し、グローバルに活躍したいと考えています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。