『にっぽんのカイシャ』は、日本や日本の会社で働こうと考えている方や、今すでに働いている方に向けて作られました。
日本の会社で活躍するために必要なのは「日本語によるコミュニケーション能力」。それは何か?
日本のビジネス現場において実際に行われているさまざまなコミュニケーションを理解し、自らも適切に表現し、周りの人と十分に意思疎通することができる能力です。
BJTでは、これを「ビジネス日本語能力」と呼びます。
ビジネス日本語能力を身に付けることは、けっして容易なことではありません。
なぜなら、この能力は日本語の知識だけでなく、日本のビジネス習慣や文化に対する広く深い理解に支えられた”実践的な日本語運用能力”を意味するからです。
ビジネス日本語能力を身に付けたい方にとって、残念ながら日本のビジネス慣習や文化に接して深く理解する機会や手段はそれほど多くありません。
この本では「マンガ」を使って日本のビジネス現場をリアルに描いています。 “日本のビジネス現場に触れる機会”として、授業の中でぜひご活用ください。
『にっぽんのカイシャ』では日本の会社で日常に起こる出来事や場面を30テーマ取り上げています。
これらのケーススタディを通じて、
-これが、『にっぽんのカイシャ』の目的です。
「にっぽんのカイシャ」を使用した授業の流れをご紹介します
導入
授業の本題に入る前にウォーミングアップをします。扱うテーマに関連する事柄を例にして、学生それぞれに、自由に考えさせたり意見を言わせたりします。例えば、「学生の日常で、テーマに関連したことや似たことがあったらどうするか」などです。扱うテーマについて、できるだけクラス全体でイメージしておくことが大事です。
読む
マンガを読みます。登場人物の話す言葉や考えていること、またナレーションなどの文字だけでなく、登場人物の表情や、背景の模様や色、感情を表す記号などにも注意して読ませます。できるだけ登場人物に感情移入してなりきってもらい、クラス全体で共通の理解の機会とします。実際に学生に演じてもらうのもお勧めです。
考える
マンガを読んで内容を確認した後、物語の中の問題点(「よくないと思うこと」や「問題となっていること」など)と、改善策(「どうすればよかったのか」や「今後そうならないようにどうすればいいか」など)を考えてもらいます。最初は一人で行い、考えを深めてもらいます。学生それぞれが考えやすくするために、またその考えをクラス全体でまとめていくために、サンプル動画にあるような“考えるためのフレーム”を準備しておくといいでしょう。
話し合う
学生それぞれが深めた考えを持って、ペアやグループで話し合います。まず、問題点(「よくないと思うこと」や「問題となっていること」など)について、つぎに改善策(「どうすればよかったのか」や「今後そうならないようにどうすればいいか」など)について話し合います。その他に「このとき何と言えばいいか」など、表現について話し合ってもいいでしょう。
アイデアの共有
ペアやグループで話し合って出たアイデアをクラス全体で共有します。教師は各ペアやグループから話し合って出たアイデアを聞きながらまとめていきます。すぐに正解を示すのではなく、できるだけ学生主体の共有の活動になるように、サポートしていくことに徹しましょう。“考えるためのフレーム”のようなものを使いながら共有していくのがお勧めです。
書く
学生は授業の活動を通して、様々な考えやアイデアを聞きます。その過程で自分の考えが整理されていくので、最終的な自分の考えについて、もう一度改めて整理をさせます。授業内にしてもいいですし宿題にしてもいいでしょう。
「にっぽんのカイシャ」を採用された理由や活用方法をお聞きしました。
実際に起こり得る問題や違和感を通して、考え方や習慣、課題解決手法などを養えるのが大きな魅力です。
東洋大学 国際教育センター 日本語研究室田中 祐輔 先生
文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援事業」ならびに「留学生就職促進プログラム事業」に採択された東洋大学。グローバルリーダーの集うアジアのハブ大学を目指し、グローバル人財育成ならびにキャリア教育において先進的な取り組みをされています。
『にっぽんのカイシャ』を採用した狙いや具体的な活用方法をお聞きしました。
『にっぽんのカイシャ』を授業の柱に据えて、実践的なビジネス日本語を教えています。
Tokyo Japanese Academy校長 上杉 祐子 先生
Tokyo Japanese Academyは、IT企業による経営・教育サポートのもと、卒業生が理工系プロフェッショナルとして働くための日本語教育を目指していらっしゃいます。また、企業からの委託を受け、外国人エンジニアを対象とした、これまでの日本語学習にとらわれない先進的な教育が特色の一つです。
実践的な日本語教育だけでなく、「派遣エンジニアは、技術や専門知識を使って派遣先で仕事をするだけでなく、派遣先と派遣元の会社同士を結ぶ大切な立場。授業を通じて、1人1人がそのような自覚を持てる機会に繋がれば」という視点で授業を展開されています。
授業の中で『にっぽんのカイシャ』を採用した理由と活用方法をお聞きしました。
「相手の身になって考える」がテーマの『にっぽんのカイシャ』は、初級後半から上級者まで様々な使い方ができますよ。
フリーランス日本語教師小山 暁子 先生
小山暁子先生は、主にビジネスパーソンを対象に、出向レッスンを行って30年のベテラン日本語教師。経営者、専門職へのプライベートレッスンから新入社員研修などグループレッスンまで多岐に渡り、彼らの目的や能力に合わせてコーチングなどの手法も取り入れた授業展開をされています。また、日本語教師のための勉強会「サタラボ」を主宰され、より実践的な指導方法を学ぶため、多くの教師が参加されているそうです。今日は、『にっぽんのカイシャ』を指導に役立てるためのアドバイスをお聞きしました。
『にっぽんのカイシャ』を活用したシラバス・指導案をご用意しています。
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