漢字教育サポーター紹介制度
サポーター活動例
法隆寺も教材になった―「漢字の『いろは』」―
サポーター情報
登録番号:100189
活動地域:奈良
対象:成人一般
活動場所:公民館
いつ、どのような講座をなさったのですか?
2017年の4月から生駒郡斑鳩町の公民館で月一回、午前1時間半、12回の講座を行ってきました。漢字・日本語の入り口「いろは」から奥山に踏み入って日本語を考えようとの意気込みです。2020年度はコロナの影響で3か月休講を余儀なくさせられましたが、2021年度5年目の講義を無事終えられたのは本当に嬉しいことでした。参加者は、主婦から80過ぎの高齢の方も含め10名です。テキストの内容は漢字や書の歴史だけでなく、日本の古典や近代詩、短歌などにも触れます。また地元の世界遺産法隆寺からも漢字を考えるなど多岐にわたります。
講座を行う上での指導の工夫やポイントがあればお聞かせください。
毎回、十数枚配るオリジナル資料にこだわっています。4月には、私がデザインした表紙もお配りし、12回分を綴じると、それなりの資料になることを目指しています。もちろん大きな活字で、読みやすいこと、分かりやすいことを心掛けています。常用漢字表の音訓分布など、漢字資料をまとめることもあるのですが、地元の世界遺産法隆寺へ行って自分の足で子規の句碑や法隆寺の建物と関連する漢字を取材しました。原稿を法隆寺の執事のお坊さんにも見てもらったところ写真の掲載は遠慮してほしいとのこと。でもイラストなら掲載しても問題ないよとのアドバイスを頂いたので、妻に五重塔や仏像のイラストを描いてもらいました。漢字だけでなくイラスト付きにしたことでとてもユニークな資料になったと思っています。
主催団体や受講者からの反応はいかがでしたか?
リピーターも多く漢字の音読み訓読みに関連して話した「名前の漢字」は好評でした。私たちの世代は子供の名前を「字義」や「画数」を第一に考えて名付けるが、最近は「音の響き」をまず考え、また「兄弟姉妹」に何かしら関連付ける漢字を使うのではと話したのです。その他にも名前の「古代文字」の成り立ちを説明すると意外な意味に毎回驚いて頂けます。高齢の方が多いので、旧漢字や書き順などの話も話がはずみます。さらなる面白い講義を目指して2022年4月から6年目の講義が始まっています。
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