団体受検 取組事例(小・中・高 等)
教育委員会
芦北町の教育理念を具現化するために漢検を活用しています。/教育委員会/熊本
九州・沖縄 / 熊本
[教育委員会] 熊本県 芦北町
町長 竹﨑一成様
1.芦北町の教育理念
芦北町は熊本県の南部に位置し、古くから交通の要衝として栄えてきました。町内には戦国時代の古城跡が点在しており、1790年に創立された細川藩の文学所・啓微堂(けいびどう)は、現在は佐敷小学校として引き継がれています。このような歴史と文化、伝統のある町で、私たちは「温故創新 ―古きを学び知り、生きる力を培い、新しさを創る―」という教育理念を掲げ、「知」「徳」「体」のバランスのとれた教育を行っています。
2.特色ある教育内容
具体的には、すべての教科において体験的学習・問題解決型学習を積極的に取り入れ、まず学力の充実と向上を図っています。その一環として、各種検定も活用しています。次に、豊かな心を育むために、幼稚園および全小中学校において、町独自で作成した副読本をもとに論語の素読を行っています。さらに、平成23年度から全中学校に空手道を導入し、健全な身体の育成を図るとともに、礼節を尊重する生活態度を養っています。
3.漢検の取り組み内容
漢字は日本の文化であり、知的学習のベースとなるものです。本町では教育理念を具現化するひとつの手段として、漢字検定を活用しています。漢字力の確実な定着と学習意欲の醸成を図るため、平成25年度からは新たに町内の全中学生を対象に、漢検5級以上の検定料を1人年1回まで全額公費で負担する制度を導入しました。学習方法は各学校によって様々ですが、生徒たちは朝の時間や放課後などに、自主的に漢字学習に励んでいるようです。
4.今後に向けて
検定料補助制度を導入し、生徒に対して積極的に受検を推奨したところ、導入1年目で延べ人数にして町内のほぼ全ての中学生が受検しました。級を取得することが目的ではありませんが、合格することによって学習へのモチベーションは高まっています。
今後とも取り組みを継続し、漢字が得意な生徒だけでなく、苦手な生徒や関心の低い生徒にも受検機会を提供することで、漢字力、ひいては日本語力の底上げにつなげたいと考えています。
また、将来的には生徒に限らず、一般の方々へと漢字検定の輪が広がっていくことを期待しています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。