団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
努力の成果を実感し、前向きに努力する姿勢が身につきました/小学校/東京
関東 / 東京
[公立] 江東区立東川小学校
校長 実川 栄一 先生
漢字学習に関する取り組み
本校では、基礎学力の定着を図る指標として、「学年相応の漢字が読み書きできる」ことを掲げています。少なくとも小学校卒業までに教育漢字1006字を身につけることを目指しています。その漢字に関する取り組みのいくつかをご紹介します。
【東川漢字検定】
全児童を対象に、校内オリジナルの漢字検定を年2回(12月、2月)実施しています。この検定に向け、児童はあらかじめ出題される問題を何度も練習します。そして、練習した漢字がきちんと身についているかを検定で確認します。全問正解した児童には「合格カード」が授与されます。さらに、2回とも全問正解した児童には、「漢字名人カード」が授与されます。全員が満点獲得を目指して一生懸命に取り組んでいます。
【日本漢字能力検定】
児童やその保護者を対象に、年2回実施しています。日頃の学習の成果を試す場として、多くの児童が挑戦しています。みな目標をもって挑んでいるため、検定当日はとても真剣な様子です。受検後に児童に声をかけると、「1、2問間違えてしまいました。」と悔しそうに言ってくる子どもが多くいます。それは、全員が満点獲得を目指しているからこそ、わずか1、2問の間違いを悔しがるのです。一生懸命に勉強して臨んだ証であり、その姿勢を頼もしく思います。
今年度は、見事2級に合格した児童がいました。2級は常用漢字の活用レベルであり、高校卒業までに到達すべき目標です。その子は、日本漢字能力検定2級が応募基準となる特別枠での公立一貫校に見事合格しました。その児童の頑張りが、さらに他の児童にとっても良い刺激になっていくと思います。
【クイズ「今月の問題」】
参照:クイズ「今月の問題」
児童とのコミュニケーションを目的に、「今月の問題」と題したさまざまなクイズを、校長室前に張り出しています(プリント参照)。興味をもった児童が解答ボックスに答えを入れてくれるので、丸付けをして児童に返却しています。出題するジャンルはさまざまですが、漢字への関心を高めるため、漢字に関するクイズも出題します。例えば、「鯨」といった魚偏の漢字の読み方や、「蜜柑」といった読み方が難しい漢字などです。たくさんの児童が解答してくれるので、私も楽しんで取り組んでいます。
「繰り返し」の大切さを実感
子どもにとっては、目標をもつことが頑張る原動力になります。漢字は、繰り返し練習して努力をすれば必ず身につきます。そして、努力の結果が目に見えて分かるので、児童も努力の大切さを実感することができます。東川漢字検定でも、以前は50点しか取れなかった児童が、諦めずに何度も繰り返し練習することで、合格点を取れるようになりました。前向きに努力する姿勢が身についてきたと感じています。さらに、教職員も授業や作文の際に習った漢字をきちんと使わせることを意識して指導に当たり、子どもたちが身につけた漢字を忘れないようにしています。
学校紹介
校長:実川 栄一 児童数:294名
東川小学校は、水彩都市江東に相応しく東に横十間川、西に大横川、南に小名木川、北に竪川、さらに隅田川、荒川と6つの川に囲まれた下町情緒あふれる東京の東部に位置しています。
東川小学校の歴史は古く、明治6年、深川本村町の広済寺に開業した「幼学院」が始めであり、これが、明治7年、深川東町5番地に移り、「第7番公立小学深川学校」となり、明治8年、「東川学校」となりました。明治41年に現在の場所に新築移転した130年以上の歴史をもつ学校です。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。