団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
具体的な一歩を踏み出す大切さを伝えたい/小学校/東京
関東 / 東京
[公立] 中野区立沼袋小学校
校長 内野 秀夫 先生
本校は、全学年単学級、全校児童100名程度のアットホームな学校です。保護者との距離も近く、学校の教育活動を理解し、積極的に協力してくださいます。平成16年度からは、中野区の特色ある学校づくり重点校として、7年間にわたり保護者・地域と一緒に子どもを育てる実践型コミュニティ・スクールの推進に取り組んできました。
漢字検定は、児童や保護者から「通い慣れた学校で受検したい」との要望があり、平成18年度から準会場として取り組んでいます。毎年、年度末にあたる第3回で、その学年の漢字学習の総まとめとして実施しています。今では年間行事のひとつとしてすっかり定着し、全校児童の約7割が挑戦するようになりました。
漢字検定に向け、学校の授業でも学年の配当漢字を先取りして学習しています。そして、検定の1ヶ月前からは年間の総復習を行い、学年で習った漢字がきちんと定着するように工夫しています。児童も集中して漢字の学習に取り組んでいます。
検定に合格することで、「自分は漢字が得意なんだ」と得意意識が芽生え、その得意な漢字を活かして「読み取りを頑張ろう」、「作文を頑張ろう」とその他の学習への意欲にもつながりました。中には、合格しても満点でなかったために悔しいと顔を歪めた児童もいました。より高い目標に対して強い意識をもち、真剣に取り組んだ証だと誇らしく思います。
また、漢字検定を通じてものごとに取り組む姿勢の大切さを教えることもできました。クラスみんなで受検に向けて頑張る中、ただ一人対策が間に合わず「今回は申し込まずに次の機会に受検します。」と言ってきた子がいました。しかし、残念ながら、そういう子は次も準備不足で結局受検しないという繰り返しになりがちです。そこで、そういう子にはあえて今回受検することを勧めています。申し込みから検定本番までは、まだ1ヶ月も期間があるのです。申し込みをするという具体的な行動に移すことで、学習動機が明確になり、集中して学習に取り組み始めます。期限を決めて、行動に移すことの大切さを伝えることができました。
子どもたちは今後ますます自ら切り拓く力が求められるようになります。このような機会を通じて、さまざまな経験を積み、積極的にチャレンジする姿勢を身につけていってほしいと願います。
学校紹介
校長:内野 秀夫 児童数:98名
沼袋小は、保護者・地域と一緒に子どもを育てるコミュニティ・スクールです。全校児童数100名程度のアットホームな雰囲気の中、機会と場をふんだんに使って、みんなが主人公として活躍します。
児童数が減少し、学校再編となり、残念ながら平成23年3月をもって閉校となります。
教育目標
チャレンジ(挑戦する子ども) トレーニング(きたえる子ども) コミュニケーション(かかわる子ども)
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。