団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
漢検で得られる成功体験が継続学習のきっかけになります/小学校/東京
関東 / 東京
[公立] 世田谷区立芦花小学校
長井 薫 先生
漢字検定導入のきっかけ
世田谷区では、質の高い義務教育の実現を目指し、区立小・中学校が一体となって児童・生徒の育成にあたる「世田谷9年教育」に取り組んでいます。
本校は世田谷区立学校初の小中一体型校舎の学校です。「世田谷9年教育」の理念のもと、芦花中学校との小・中連携研究校として、授業交換や児童・生徒の交流など様々な活動に取り組んでいます。その中で芦花中学校が日本漢字能力検定(以下、漢字検定)を実施していることを知り、本校でも平成21年度に導入して年3回の恒常的な機会提供を行っています。
運営方法について
実施にあたっては、予定している検定日の約2ヶ月前に、児童を通じて各家庭に「漢字検定のお知らせ」(プリント1参照)を配布し、日程、申込方法や申込締切日をお知らせします。その後、申込書が付いた「受検案内」(写真参照)を配布して申し込みを受け付けます。申込者に対しては検定日約3日前に集合時間や検定会場についてお知らせ(プリント2参照)を配布し、当日の受検忘れを防止しています。
申し込みは、担任の先生が担当クラス分の申込用紙と検定料を取り纏め、受検者名簿を作成します。それをもとに、漢字検定担当の先生が全クラス分を取り纏めています。初回は戸惑うこともありましたが、2回目からは学校内でもノウハウがたまり、毎回80名以上という大人数でも教職員が協力してスムーズに運営することができています。
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導入後の感想
当初は芦花中学校でかなりの人数が受検しているということから導入したのですが、いざ小学校で実施してみると、小学生が受検するのに有効な検定だと感じるようになりました。級も10級(小学校1年生修了程度)からと幅広く設定されているため低学年から取り掛かりやすく、継続的に学習に取り組めます。私が昨年度受け持っていた2年生も、1年生の時の漢字学習の成果を試す場として漢字検定への関心が高く、たくさんの児童が受検しました。特に低学年の級は出題範囲も狭いため比較的合格する児童が多く、早いうちから成功体験を得ることで学習への意欲にもつながり、学習習慣が身につくことも魅力の一つです。
表彰方法について
優秀な成績をおさめた児童は、協会が提供している「表彰支援制度」を活用し、全校朝会で表彰しています。各級の最高得点で合格した児童が前に並び、代表児童が壇上で校長先生から表彰状を受け取ります。また代表児童が漢字検定に向けた勉強方法などのスピーチも行います。表彰された児童は全校児童の前で成果を認められることでさらに上位級を目指す意欲につながります。また受検していない児童も、頑張っている友達の姿が刺激となり、「次は自分も表彰台に上るんだ」と挑戦意欲が湧くようです。
今後も、本制度を有効活用し、子ども達の挑戦意欲を高めていきたいと思います。
学校紹介
校長:渡部 理枝 児童数:573名
本校は小学生と中学生が共に学び合う「子どもが主役の学校」です。世田谷区立学校初の小中校舎一体型の学校として、芦花中学校と連携した教育活動を展開しています。9年間を通して、子ども一人一人が多様なコミュニケーション力を身に付け、人とのかかわりを深め広げる、そんなふれあいに満ちた学校です。
また、本年度より世田谷区教育委員会から、地域運営学校の指定を受け、これまで以上に地域に開かれた学校づくりを目指して、取り組んでいます。
平成24年3月まで、仮設校舎(小中一体型)で学校生活を送っていますが、きれいで明るい本校に、ぜひお越しください。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。