団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
保護者と一緒に「いきいき漢検」/小学校/東京
関東 / 東京
[公立] 板橋区立高島第五小学校 いきいき寺子屋(高五小学校開放協力会)
信川 友紀子 様 | 吉原 恵美子 様
多川 美紀 様
漢検に取り組んだ理由
本校では板橋区の施策である「いきいき寺子屋」活動の一環として、日本漢字能力検定(以下、漢字検定)に取り組んでいます。いきいき寺子屋活動ではその他にペットボトルロケット教室やパソコン教室・箏・数学検定・お菓子づくり教室などの文化的活動や野球教室やダンス教室といったスポーツをテーマとした活動まで幅広く行っています。漢字検定は児童や保護者に大変人気がある活動の一つです。
漢字検定に取り組んだのは、1年生から6年生まで参加できること、学校以外の勉強で漢字に触れる機会をもつことは児童にとって良い経験になると思ったからです。また、すでに漢字検定を公開会場まで受けに行かれているご家庭から「近所で受検ができたら良いのに」というお声もありました。学校のご理解とご協力をいただくことで準会場として実施することができるようになりました。
平成20年までは年に1回夏休みに準会場実施をしていましたが、児童・保護者から「冬も実施して欲しい」との要望が多かったために平成21年度からは夏休みと1月に実施する事となりました。全校児童が240名程度ですが、夏休みはおおよそ60名~80名が受検をしています。
検定の運営方法
参照:漢字検定開催のお知らせ 児童・保護者への周知は余裕をもって検定日の約2ヶ月前から行っています。検定のお知らせと受検案内はセットで児童全員に配布しています(プリント参照)。また、全児童に月1回配布している「いきいき寺子屋新聞」での周知も行っています。新年度の全体保護者会でも先生から保護者に紹介してくださっています。
検定対策は、いきいき寺子屋の活動として検定前に勉強会を2回行っています(夏休み実施検定の前のみ)。教材は以前、先生がご用意して下さった漢字プリントを使っています。自分で問題集を用意している児童もいます。
受検級で別教室にし、時間を決めて練習をします。検定本番の気持ちになって、練習問題に取り組めるような環境を作れるよう心がけています。そして、児童が自己採点をしたものを係の保護者が見直します。
検定当日の運営にあたっては、お手伝いをしてくださる保護者を毎回募集しています。副校長にもご協力をいただいて約10名で運営しています。解答用紙の返送や結果の返却については、プライバシーの問題がありますので、学校の先生にお願いしています。
実施してよかったこと
なによりも子どもたちが楽しそうに検定に取り組んでいることが素晴らしいと思います。合格した子は喜んでどんどん次の級に挑戦していきますし、残念ながら不合格だった子も次回の検定に向けて意欲的です。検定日当日は、普段とは違う教室でクラスメート以外の子と受検をしますし、「いよいよ本番」という緊張感溢れる空気の中で、子どもたちは真剣な面持ちです。問題が解き終わっても騒がずに終了時間まで静かに過ごしています。検定試験を通じて子どもたちが成長していることを実感します。
本校のいきいき寺子屋で漢字検定を実施していることを聞いて、近隣の学校の保護者から受検の申し込みをいただくこともあります。「近くの学校で受検できて良かった」と喜んで下さる保護者や「小学生のうちに受検できて良かった」とお話いただくこともあります。休日に遠くの公開会場まで行き受検することは、保護者にも児童にも負担がかかるものです。普段通っている小学校で受検することができるようになり、今まで漢字検定を受検したことが無い子どもにとっても漢字検定が身近なものになりました。
また、子どもと一緒に受検される保護者も毎回数名いらっしゃいます。親子で目標級に向けて一緒に学ぶ姿は、我が子のみならず周りの子どもたちの励みにもなります。
小学生の頃から漢字学習の習慣を
漢字検定の運営を通じて子どもたちから「漢字検定受検は自主性を伸ばし、目標に向かって計画性をもって努力する心を育む」ということを教わりました。
中学生になると様々な検定試験に取り組む機会が増えてきます。ある卒業生の保護者は「小学生のうちから漢字検定を受検していたので、中学生になっても自分から検定試験に取り組み、計画性をもった学習習慣が身につきました。」とお話くださいました。小学生のうちは「自分が挑戦したい級を目指す」ことで、お友達と励まし合い、楽しみながら漢字検定に親しんでもらえたら良いと思います。
これからも、子ども達のサポーターとして「学びの楽しさ」を応援していきたいと思います。
学校紹介
校長:原野 隆
本校は高島平団地の中央に位置し、都営三田線高島平駅から徒歩5分です。学校の周りには、図書館をはじめ、病院、警察署、郵便局、消防署、水道局、都立高校、都立養護学校などの公共施設が集まり、また、テニスコートや野球場、トラックを備え四季折々の花が咲く緑豊かな都立赤塚公園が校庭の南側に広がっています。このような環境に恵まれた中で、222名(2007.4.6現在)の子どもたちは元気いっぱい学習に励んでいます。
また、教職員は「花と緑と歌声と」を伝統に、子どもとともに校庭や玄関に四季折々の花を育て飾ってきました。この「高五」小の伝統を受け継ぎつつ、「た」「か」「ご」を合い言葉に生き生きとした学校創りに取り組んでいます。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。