団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
基礎学力を培うために漢検を活用しています/小学校/三重
中部 / 三重
[私立] 津田学園小学校
教務課 長谷川 智哉 先生
目指す児童像
「頭のいい賢い子ども」を育てたい。これが本校の願いであり、目指す児童像です。本校において、「頭のいい子ども」とは、測定できる学力「見える学力」と、学習意欲や学び方など「見えない学力」をともに備えている子どもを指します。また、「賢い子ども」とは、学力だけでなく高い道徳性や豊かな人間性を持った子どもを指します。
写真1:音読ファイル この両面を兼ね備えた児童を育成するためには、基礎学力の形成が必要不可欠です。そこで本校では、読み・書き・計算に力を入れ、毎朝、「読書の時間」と「計算の時間」を設けています。「読書の時間」では好きな本を読むだけでなく、詩や論語、ことわざ、四字熟語などの音読(※写真1参照)や群読も行います。「計算の時間」ではドリルや百マス計算などのプリント学習を主体として、そろばんにも取り組んでいます。
漢検の実施と学習方法
漢検は、基礎学力を培うためのひとつの手段として、卒業までに5級取得を掲げて毎年全校児童が受検しています。実施時期は各学年によって異なり、第1回(春)は5-6年生、第2回(秋)は3-4年生、第3回(冬)は1-2年生と学年ごとに実施しています。
写真2:漢字指導の様子 本校では教科担任制を導入しているため、1年生から中学と同じように各教科担任が授業を受け持っています。5年生修了までに6年分の漢字を学習し終えるカリキュラムのもと、国語科が中心となって漢字指導を行っています(※写真2参照)。今年度からは漢字の指導法を統一し、教員によって指導内容にばらつきが出ないよう工夫しています。また、家庭学習の際には、協会発行の『漢字学習ステップ』を活用しています。活用方法は学年によって異なりますが、例えば6年生の場合、毎日1ステップ(2~3ページ)ずつ宿題に課しています。
実施後の効果
漢検は学年配当漢字に沿って細かな級設定がされているため、明確な目標設定がしやすく、児童の学習動機づけになっています。毎日の日記に合格の喜びを書く児童もおり、達成感につながっているようです。保護者にとっても、漢検の級設定は分かりやすい指標になっているようです。また、全校で取り組むことによって、日常的に漢字に関する話題が出てくるようになり、学校全体でひとつの目標に向かって歩んでいるという一体感を得ることができます。
漢検を実施して今年で7年目になります。平成23年度は優秀団体賞を受賞し、これで5年連続の受賞となりました。今後は、学年相当級の全員合格および最優秀団体賞の受賞を目指し、引き続き児童・教員が一丸となって取り組んでいきたいと考えています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。