団体受検 取組事例(小・中・高 等)
中学校
社会に適応し貢献できる人物になるために(中学部の取り組み)/中学校/福岡
九州・沖縄 / 福岡
[私立] 八女学院中学・高等学校
中学教頭 木下 泉 先生 中学副教頭 松嶋 盛人 先生 中学国語科主任 龍 勲 先生 国語科 馬場 千暁 先生
1.学校の特色
■『自律』の心を持った『叡智』ある『調和』のとれた人材育成■
本校は、校訓に『自律・叡智・調和』を掲げ、地域に根差した学校として、社会の役に立つ人物を育てることを目指しています。これをより具現化するために『凡事徹底』を標榜し、「挨拶をする」「掃除をする」「時間を守る」「勉強をする」といった当たり前のことを当たり前にできることの大切さを伝えています。さらに、礼儀・作法を授業に取り入れており、これからのリーダーに求められる正しい姿勢や言葉使いを身につけさせています。
■面倒見の良い指導の実現■
大きな特色の一つとして、高校進学の際に他校の受験も認めていることが挙げられますが、9割以上の生徒は八女学院高等学校へ進学します。生徒たちがこのような選択をしてくれている一番の理由は、保護者も含めて、学校のたゆまぬ努力と教員の手厚い指導に大きな価値を感じてくれているからだと考えています。本校では、生徒の学力に合わせた個別指導に力を入れており、放課後の自学自習と個別指導を組み合わせ、個々の質問にすぐに対応出来る体制えています。その一環として、漢検合格のための対策を行うなど、生徒が目標達成や進路を実現するためのサポートを徹底して行っています。
2.国語科での取組
■古典分野への親しみ■
中学2年生半ばから古文と漢文の学習に取り組んでいます。その準備として、中学1年生から「論語」と「百人一首」を暗唱教材として活用しています。大学入試における古文は和歌の解釈も求められており、早い段階から素読を行うことには大きな意義があります。年に1回行われる百人一首大会は、授業での成果を確かめる絶好の場となっており、生徒全員が楽しみながらも真剣に札を取っています。論語では、素読と暗唱により独特な表現に慣れ、書き下し文や返り点などの基本的な事項を身につけることで、漢文の授業に抵抗なく入り込むことができるようになっていると感じます。
3.漢検の実施目的
■明確な目標を持たせる■
日頃から「練習すること」が大事だと考えており、授業や宿題の中で漢字の書き取りをさせる機会を多く設けています。ただ練習するだけではなく、明確な目標を設定することでモチベーションを向上させるために漢検を年2回全員受検しています。中学1年生で4級、中学2年生で3級、中学卒業までに準2級合格することを基準としています。このように設定した目標に向かって努力する経験が、大学入試でも活かされると考えています。
■客観的な指標■
本校では中高6年間を見据えた先取り学習を行っており、国語の授業数も週に5時間と公立より多くなっています。また、前述した個別指導などの学習体制を整備していますが、自己満足にならぬように習熟度を測る客観的な指標としても漢検を活用しており、ホームページには合格状況も公開しております。
4.文章検への取組
■覚えるだけではなく表現する■
今後、より多くの生徒たちに進路を実現してもらうために強化したいのが、国公立大学の二次試験で問われるような「書く力」「分析する力」です。語彙を習得するだけではなく、それらを活用して自らの言葉で相手に伝わるように表現する力を身につけてほしいという考えのもとに、本校では平成28年度より中学生全員で「文章検」を受検します。
学校紹介
校長:入部 清隆
中学校生徒数:402名(高校生生徒数:780名)
建学の精神『役に立つ人物になれ』という教育理念を掲げ、大正12年(1923年)に八女技芸女学校として創立されました。平成4年に男女共学の「八女学院」として出発し、中学校開校や「スーパー選抜コース」の導入など時代の変化と共に改革を行い、「地域に根差した進学校」として成長を続けています。進学実績はもちろん、『人間教育』を重視しながら、校訓にある『自律』の心を持った『叡智』ある『調和』のとれた人物を育てることにこれからも努めてまいります。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。