団体受検 取組事例(小・中・高 等)
中学校
日本の将来を支える優秀な人材育成のために/中学校/長崎
九州・沖縄 / 長崎
[私立] 学校法人青雲学園 青雲中学校
国語科 原田 広大 先生
1.学校の特色
■「知・徳・体の調和のとれた全人教育」
本校は創立以来42年、校訓「いまをだいじに」のもとに、教科指導や学校行事などを通して「知・徳・体の調和のとれた全人教育」による、如何なる世の変化にも対応しうる魅力ある優秀な人材の育成を目指してきました。
■6ヶ年を見通した独自のカリキュラム
中学校からの入学者に対して、6ヶ年を見通した教育課程を編成することで最大限の学習効果を狙っています。中2までに中学課程、高2までに高校課程を修了し、高3からは志望校合格に向けての演習を徹底して行うというのが大きな枠組みです。特に中学校では国語・数学・英語の基礎教科にしっかり時間をかけています。また、学習の一番の基礎は「字を綺麗に書く」ことだと考え、採点者に正しく伝わる文字・アルファベット・数字・記号を書くという意識を早期に身につけさせるように心がけています。
2.漢字学習について
■語彙力の習得
中1・中2では語彙力習得に時間を注いでいます。この2年間で大学受験に対応できるだけの語彙力を身につけさせるためにも、生徒には国語辞典を常に持ち歩かせています。宿題や授業の中で徹底して意味調べを行うことで、漢字を書き取る力だけではなく、語彙・熟語の持つ意味までしっかりと理解できるようになります。
■大学受験で活きる漢字力
センター試験国語の評論で出題されている抽象的な文章を読み解くためには、使用されている語彙をどれだけ把握できているかが重要だと考えています。また、漢文は訓読や漢語の構成を理解していなければ正しく読むことができません。そのため、生徒には一つでも多くの語彙・熟語を身につけるように指導しています。
3.漢字検定の活用
■目標設定によるモチベーション維持
本校では授業内で漢字の書き取り小テストをほぼ毎回実施しています。しかし、入試問題や模試の中で漢字問題の配点は大きくないこともあり、生徒は本来の目的を見失いがちになります。そのため、中学校卒業までに漢字検定2級合格という目標を設定し、毎年全校受検を実施することで日々の漢字学習へのモチベーションを維持させています。
■客観的な指標
長崎というエリアは首都圏とは違い、他校の生徒と学力を競うような機会が少ないと感じています。そのため、自分の学力が全国の中学生と比較してどうなのかを客観的に確認できるという意味でも漢字検定を実施する意義があると考えています。また、漢字検定に合格することが自信の回復に繋がる機会となっている生徒がいることや、目に見える成果を保護者に報告できるという利点もあります。
4.漢字検定の効果
中学校受検を経験してきた生徒たちにとって単純な漢字の読み書きは違和感なく受け入れることができますが、熟語の構成や対義語・類義語のような応用問題には慣れていないことがほとんどです。漢字検定合格に向けての学習に取り組ませていることで、自然と応用力が身につき、授業において現代文読解や漢文へ導入しやすくなっていると感じています。
学校紹介
「智・徳・体の調和のとれた全人教育」を建学の精神とし、生徒と教師の強い結びつきを「師弟同行」という言葉で具体目標として掲げています。
九州でも有数の進学校であり、東大や九大をはじめとした国公立の医学部医学科に多くの生徒を送り出しています。
九州だけでなく日本全国から進学してくる生徒も多く、「寮」が学校と同一の敷地にあるため、時間の有効活用ができます。また、グラウンドや体育館を休日に使用でき、勉強仲間や遊び仲間にこと欠かないことも大きな魅力の一つとなっています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。