団体受検 取組事例(小・中・高 等)
中学校
漢検を全校生徒で受検することで"言葉の力"を育んでいます/中学校/東京
関東 / 東京
[公立] 杉並区立松ノ木中学校
吉川 泰弘 先生
言葉の力を育む一環として漢検全校受検
本校では、平成18年度より全校一斉での漢検受検を導入しています。年3回の検定のうち、2回目を全校一斉の受検、1回目と3回目を自由(選択)受検とし、計3回、学校を会場として受検の機会を設けています。
漢検は、「基礎学力とコミュニケーション能力の向上」を図る教育活動の一環として導入しました。新学習指導要領でも、言語活動の重要性が説かれていますが、その根幹となる「言葉の力」を自主的・計画的に高めていく姿勢を育てていくためのひとつの手立てとして、漢検をとらえています。
漢検の取り組みについては、生徒はもちろん、保護者会などを通じて保護者の皆様にもご理解をいただくよう努めています。検定というものは、ともすると「合格」することに目標が置かれがちですが、「合格」は自分の身に着けた力の目安であり、あくまでもその力を実生活の場で生かしていくことに主眼があることを常に意識させながら、取り組ませるようにしています。
学年毎に目標級を設定して指導
指導方法としては、1年生5級、2年生4級、3年生3級の合格を、一つの目安として取り組んでいます。学習委員会の活動として、毎週1回、朝の時間に決められた範囲から漢字テストをおこなっています。また、夏休み・冬休み明けの始業日に全校一斉の漢字テスト(漢検5級~4級レベル)を実施しています。国語科の定期テストでも、教科書の内容とは別に、漢字のテキストから範囲を決めて出題をし、計画的に漢字の学習に取り組めるようにしています。検定結果の返却は各クラスで担任からおこなっていますが、2級合格者など特に優秀な成績をおさめた生徒については、全校朝礼などの場で、全校生徒の前で表彰をしています。
取り組みの効果
年3回の漢検が定着し、そこに向けて計画的に漢字・語句の学習に取り組める生徒は増えました。本校で伝統的に実施している読書活動との相乗効果も認められ、図書館利用者数・図書貸出冊数ともに増加しています。合格率の向上などまだ課題はありますが、引き続き「言葉の力」を自ら高めていける環境を整えていきたいと考えています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。