団体受検 取組事例(小・中・高 等)
中学校
指導方針や目標を公表することで、取り組みに対する賛同が得られます。/中学校/東京
関東 / 東京
[私立] 共立女子中学校・高等学校
国語科 金井 圭太郎 先生
国語力は基礎学力・基礎教養をつくる土台
中学、高等学校の役割は、生徒を希望の大学に進学させることだけではありません。生徒には、将来大学を卒業した後、今よりももっと広い世界で多くのことを学べる機会があります。その機会を最大限に生かし、人生を通して様々なことを吸収できるように、基礎学力・基礎教養を身につけさせることも私達の大事な役割だと考えています。国語力は基礎学力・基礎教養をつくる土台です。全ての教科の基礎であり、かつ教養を身につけるベースにもなります。そのため、本校では語彙力向上のための漢字指導、読書指導、作文指導を徹底的に行なっています。例えば、漢字指導は、漢検協会発行の『漢字学習ステップ』(3級・準2級)から出題する校内漢字テストを年5回実施します。合格点をクリアできない生徒は再試験を行い、それでも合格できなかった生徒には、100個前後の熟語を1つにつき20回程度書き取らせ、さらに辞書で意味も調べさせます。一方で、3年間を通して(計15回)満点だった生徒は、終業式に校長先生から金メダルを授与されるなど、生徒の学習意欲を喚起する工夫もしています。
漢検の取得目標級をホームページ上で明示
このようにして培われた漢字力を試す場として漢検があります。中学3年生は最低でも3級、高校在学中には2級まで確実に取得するようにと指導しています。これらの取り組み内容や目標をホームページ上で明示し、生徒・保護者や、入学希望者(その保護者)に伝えています。最近は入学説明会に両親そろっていらっしゃる姿も珍しくなくなりました。その影響からか、ホームページなどから事前にしっかりと学校の特色を調べてこられる保護者が多く、「共立では国語力をしっかりつけてくださるんですよね。」と掲載しているカリキュラムに賛同してくださるケースも非常に増えました。また、在校生の保護者もホームページを見て、家庭内で校内漢字テストや漢検の話題に触れ、家庭学習を促すなど、家庭の協力が得られています。入学とは、学校と保護者との契約です。学校は、「どういう人材を育てることができるか、生徒はどういう教育を受けることができるか」を保護者に分りやすく伝える必要があります。漢検の取り組みは、その指標の一つとしても非常に有効と認識しています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。