団体受検 取組事例(小・中・高 等)
中学校
「不言実行」「あてになる人間」の育成を目指して/中学校/愛知
中部 / 愛知
[私立] 春日丘中学校
国語科 主任 井野 誠 先生 | 軍魁 麻里 先生
本校では、建学の精神「不言実行」「あてになる人間」を受け、実行力・行動力に富み、周りから信頼される人間の育成を目指す教育活動を展開しています。独自のカリキュラム、多彩な学校行事などを通して生徒一人ひとりを時に厳しく、時には温かく育てています。漢検や英検への全校を挙げての取り組みもその一環です。
「生徒一人ひとりを漏れなく育てる」という観点から、漢検・英検ともに明確な目標を設定し、全員に取り組ませています。両検定ともに、中学1年で4級、2年で3級、3年で準2級を学年目標として、それぞれの受検機会を年2回設定しています。1回だけの機会では再挑戦や上位級への挑戦がしにくいので、年間に複数回の機会を全員に提供することが大切だと考えています。また、中学段階は高校段階と違い、外部模試等を受ける機会があまりありませんので、自分の実力を社会的な尺度によって客観的にとらえる、という点においても価値があると思います。学年目標を超えて2級に挑戦する生徒も相当数に上り、客観的な尺度に対する生徒たちの意欲の高さも感じています。また、全員が平等に受検する機会を持てるようにするための工夫として、放課後ではなく授業時間における校内受検を実施しています。
漢検を受検させるからには合格してほしいので、直前の指導にも力を入れています。国語科教員が過去問題等を参考にしてそれぞれ作成したプリントを、検定日の1ヶ月前くらいから朝学習で取り組ませたり、週末課題として提出させたりしています。
合格した生徒たちを褒めることも大切です。目標級の合格者は月2回の全校朝会で表彰したり、学年通信に記載したりしています。こういったことも生徒たちの励みになっているようで、学年掲示版に「前回検定の合格率」といったデータを掲示すると、興味を持って見入っています。
高校段階では、外部摸試等も増えるので、任意参加としていますが、漢検2級の取得を目指す生徒はたくさんいます。2級まで合格する生徒は地道に着実に力をつけていく習慣が身に付いていますので、大学入試においても難関大学に合格しているケースが多く見受けられます。中高一貫コースの生徒は、全員センター入試を受験します。2級を取得しておけば、常用漢字の活用力が担保されますので、センター入試の漢字問題を素早く完璧に得点に結びつけるという面でも有効ですし、全ての教科問題を素早く読解し解答するという点でも大いに役に立つと思います。
最近では、就職時に漢検資格を問うたり、若手社員に漢検資格取得を義務付けたりするケースも増えていると聞いています。生徒たちが将来『不言実行』『あてになる人間』として社会で活躍するために、漢字を含めた「表現力」を磨くことは必須だと考えています。今後も漢検や英検などを積極的に活用し、生徒全員の力を育てていきたい、と考えています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。