団体受検 取組事例(小・中・高 等)
中学校
検定・部活を通して夢をつかもう!/中学校/愛知
中部 / 愛知
[公立] 東海市立横須賀中学校
国語科 三上 真理子 先生
写真1:表彰状の掲示の様子 本校では校訓に「質実(実質を大切にし、たくましく生きる)」「勤勉(自ら心と体を鍛え、知恵を磨く)」「奉仕(共に生きる社会を目指し、自分と他のために尽くす)」を掲げ、その実現のために『将来に生きる資格取得のための支援』『部活動のさらなる活性化』『潤いのある学習環境づくり(花と笑顔に囲まれた学園)』を3本柱として推進しています。各種検定は、「将来に役立つ資格の取得」という点から推奨しており、漢検・英検・数検・ワープロ検定など10種類程度の検定に取り組ませています。中でも漢検は生徒たちに人気があり、昨年は延べ500名以上の生徒が受検しました。
「質実」「勤勉」「奉仕」は全て、「自ら主体的に取り組む」ことが大切ですので、検定についても強制するのではなく、受けてみたくなる環境作り、ムード作り、機会作りに工夫しています。漢検に関しては、中学1年の入学時のオリエンテーションにおいて、生徒・保護者双方に先輩たちの実績を紹介しながら、意義やメリットを説明しています。またスタートでつまずくと、やろうとする燃える心に水を差すことになりかねませんので、合格できそうな級から受検を開始するようにアドバイスしています。各クラスの学級文庫には協会発行の『漢検過去問題集』を2級から6級まで複数冊常備し、生徒たちが各級の難易度や出題範囲を理解できるようにしています。また、過去問題から選んだプリントを解かせて、自分がどの級程度の実力かを判定させるようにもしています。検定の告知ポスターは、協会から送られてくるもののみならず、学校オリジナルのポスターも併せて学年掲示版に貼り出しています。漢検申し込みの案内は校内放送でも行っていますが、ただ単に告知するのではなく、生徒と教員が共演する寸劇で「みんなで受けよう漢字検定!」を放送し、興味喚起を図っています。年4回校内実施をしているのも、「受けたいと思った時に受けられるようにする」という考え方によるものです。部活動も盛んですので、年間の校内実施回数(受検機会)が少ないと、受けたいのに受けられない生徒が出てしまいかねないからです。
また、難度の高い級に合格した生徒は、全校集会の場で部活入賞等とともに表彰しています。2級(常用漢字全ての活用力、高校卒業・社会人レベル)に合格する生徒も年間数名はおり、そういった生徒が対象となりますが、本人はもちろん周囲の生徒の動機付けにもなっているようです。学校だより「汐見ケ丘」においても検定実施告知や合格告知を積極的に行っており、保護者の方々の理解を深める一助となっていると思います。生徒たちの上昇志向や学習意欲の喚起にも役立っているようで、合格した生徒の保護者の方からは、「子どもが燃えています」という声をいただくことも多くあります。ちなみに、検定申し込みのオリジナル封筒も作成し配布していますが、これを使って保護者や兄弟姉妹、さらには近隣の方の申し込みを受けることもあります。
写真2:校舎の様子 検定・部活を通して生徒たちに夢をつかんでもらいたい」という思いを全ての教員がもっています。漢検は、高校入試・大学入試での評価が得られたり、就職時に考慮されたりと、生徒たちの将来の幅を広げることにとても役立つものです。また、言語の基礎力を身に付けておくことにより、学問や仕事を円滑に進めていくことができるようになるので、将来の基盤をもたせるということにもつながります。今後も、生徒一人ひとりの夢の実現に向けて、「自発的に参加できる検定」の推進を図っていきたいと思っています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。