団体受検 取組事例(小・中・高 等)
高校
漢検で社会人としての基礎能力を育む/高校/秋田
東北 / 秋田
[公立] 秋田県立六郷高校
高橋教頭 阿部 先生
漢検で社会人としての基礎能力を!
本校では、第1に生徒の基礎学力の向上のため、第2に就職に役立つ資格取得のため、という2つの目的のもとに漢検を実施しています。
卒業後に大学に進学し勉学に励むにも、社会に出て仕事をするにも、基礎学力は欠かせないものです。基礎学力を掘り下げていくと、最終的には漢字力・語彙力に行き着くと思います。漢字力・語彙力は表現力や思考力の土台となり、あらゆる教科学習に繋がります。豊かな漢字力・語彙力に裏付けられた確かな学力は、生徒たちの長い人生においてかけがえのない財産になるはずです。
また、「読む・書く」能力は、仕事の基本でもあると考えます。漢検はそれらの能力を証明する客観的な指標として企業からも評価される資格の1つです。あらゆる職種の土台となる基礎能力ですから、本校では全生徒に漢検の取得を勧めています。
生徒全員に達成感・成就感を感じてほしい
本校では、漢検を学校行事として位置づけて、春・冬の全員受検、夏の希望者受検、合計で年3回実施をしています。1年次に6級からスタートし、1つずつ受検級を上げています。高校生としてはやや低すぎる級から受検をするのは、まずは合格するという経験を通じて、達成感や成就感を得てほしいと思っています。一方、意欲の高い生徒のやる気を伸ばすために新1年生は受検級を自分で決めることにしました。どんどん上位級合格を目指してチャレンジしてもらいたいものです。
対策は一人ひとり丁寧に
普段の授業では、小テストを行っています。この小テストから間違いやすい漢字を集め、授業の中で必ず取り上げています。その際にできるだけ、辞書を引かせ、用例の確認まで行うよう指導をしています。時には生徒たちの興味を喚起するために「身体の部位」や「難読語」をテーマに小テストをつくることもあります。生徒たちは楽しそうに取り組んでいます。
また「国語表現」の授業では検定日の一ヶ月前から、本格的な漢検対策を行っています。この対策では主に苦手分野の克服を目指しています。検定後に受検者1人1人に発行される検定結果通知には、受検者ごとに苦手分野が明示されているレーダーチャートが入っています。この分析をもとにして苦手分野の問題に「慣れる」までやり抜きます。
学校全体で取り組むことで一体感が生まれる
本校では、生徒たちが資格取得に親しみやすいように、資格取得教材だけを納めた本棚を図書室に作っています。昼休みや放課後に問題集を手にとって勉強している生徒もいるようです。また、漢検というと国語科が担当するものと考えがちですが、本校では検定が近くなると各クラス担任がホームルームの時間を使って漢検対策をしている姿もよく目にします。学校全体で検定に取り組むことで一体感が生まれているようです。
●平成21年度 奨励賞 受賞●
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。