団体受検 取組事例(小・中・高 等)
高校
基礎学力や語彙力の定着を目標に学校全体で漢検に取り組んでいます!/高校/兵庫
近畿 / 兵庫
[公立] 兵庫県立有馬高等学校
国語科主任 中嶋 明子 先生
問題解決に向けて自ら情報収集できる生徒を増やしたい
本校は教育目標の一つとして「幅広い視野と豊かな人間性、社会性を備えた人間の育成」を掲げています。農業学科である「人と自然科」と総合学科を設置しており、生徒は卒業後に幅広い進路を選択します。このような背景から、進学・就職後もあらゆる場面で必要となる基礎学力や語彙力を定着させるために、漢検に取り組んでいます。卒業した後も自分で必要な情報を収集し、課題を解決していくことができるような力の素地を、漢検の学習を通して身につけさせたいと考えています。
取組定着のポイントは学校全体の協力と国語科による計画的指導
漢検は本校の教員で組織される学力向上運営委員会の協力を得て、学校全体の取り組みとして定着しています。入学当初から学習の動機付けに漢検3級合格を目標に1年生全員が第3回の漢検を受検します。年間を通して生徒の学習意欲を維持し、確実に実力をつけさせていくために、主に次の2つに取り組んでいます。
1つ目は小テストの実施です。漢検協会が発行する「漢検 分野別問題集」を一人一冊購入し、国語総合の時間や週に1回朝のショートホームルームで1年間かけて小テストに取り組みます。この小テストの結果は国語総合の現代文の平常点に加点しています。取り組みの中では、教員から「後○点を取ったら合格ラインだよ」「○○の分野を今後は重点的に対策すると得点源になるよ」と生徒へ声かけを行っています。
2つ目は国語科による初期指導ガイダンスの実施です。ガイダンスは年度当初に行い、生徒に年間の小テストの範囲を告知します。実際の大学入試要項も一緒に示し、「漢検を取得していると○○大学では○点加点される」等、取得時の利点を具体的に伝えています。
更なる基礎学力・語彙力の向上に向けて
取り組みの結果、本年度(※)は全体で約68%の合格率を達成することができました。合格した生徒からは「次の準2級も早く合格したい!」という前向きな声が多くあがっています。
1年生の全員受検後も、学習意欲を継続させたいという思いから学力向上運営委員会で検討して、次年度からは2年生も学年で受検することにしました。
全員受検後から次年度6月までは準2級の分野別問題集を用いて指導しようと考えています。今後も漢検を通じてより多くの生徒の基礎学力や語彙力の向上を図りたいと思います。
※2022年度3月取材
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。