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高校

漢検の学習を通じて希望進路を実現、社会で活躍できる人間を育成する/高校/埼玉

国語科 金海 里穂 先生

関東 / 埼玉

[公立] 埼玉県立栗橋北彩高等学校

国語科 金海 里穂 先生

■一人ひとりへのきめ細かなフォローを通じて、社会で活躍する人間を育成する
 本校は「憲法と教育基本法および学校教育の精神に則り、人格の形成を目指し、自主的精神に充ちた、平和的・民主的な国家および社会の形成者を育成する」という学校教育目標を掲げています。この学校教育目標の達成に向けて、以下3つの重点育成目標を設定しています。

  • 「目標に向かって計画的・持続的に努力しようとする人間の育成」
  • 「主体的に考え、課題意識をもって意欲的に行動する人間の育成」
  • 「公共の精神をもち、地域社会の将来発展に貢献でき、心身の調和がとれた豊かな
    人間性の育成」

 これらの重点目標を達成する具体的な取り組みとして、全年次での少人数学級編成や、学習の進度に応じた習熟度別授業など、一人ひとりの生徒へきめ細かなフォローを日々行い、生徒全員が「わかる喜び」を体験できるように心がけています。
 また卒業する生徒の半数近くが就職を希望します。高校在学中に基礎基本となる知識を身につけ、上記の3つの重点育成目標を体現できる人間となって本校を巣立ってほしいです。
 

■漢検の学習を通じて、重点育成目標の体現および希望進路の実現へつなげる
 先述の重点育成目標のうち、「目標に向かって計画的・持続的に努力しようとする人間の育成」および「主体的に考え、課題意識をもって意欲的に行動する人間の育成」を体現するために漢検を実施しています。漢検の資格取得は生徒の目指す大学・短大や企業で評価されるので、漢検の資格取得を通じて希望進路の実現につなげる狙いもあります。そのため、希望進路先から評価される基準である3級以上取得を目標と定めています。
 本校は2年次以降に希望進路に応じて4つのコースに分かれます。大学進学に向けた学習だけでなく、ビジネス・保育・衣食等、専門的な分野の学習が始まります。専門的な分野の学習にスムーズにとりかかるには、土台となる基本的な学力が必要不可欠です。このため生徒にとって馴染みのある「漢字」を扱う「漢検」を1,2年次の生徒全員が受検します。
 

■複数の教員が協力し、漢検の指導や検定の運営に取り組む
 漢検は国語科教員が主体となって指導しています。2学期より漢検の過去問題を生徒に配布します。生徒は興味のある級の過去問題を実際に解き、最終的な受検級を2学期後半までに決めます。その後、漢検協会の書籍「漢検 10日間でできる練習問題」を冬休みの課題として生徒に課しています。問題を解いた後、得点を都度記録させて、自分の成長を目に見える形で残すよう生徒に促しています。
 日々の授業では「熟語の構成」「部首」等、生徒が苦手とする分野にポイントを絞っています。間違えた問題は解きなおさせることで、学習した漢字を確実に定着できるよう図っています。
 検定日の数日前には各クラス担任の先生に協力を仰ぎ、ロングホームルームの時間を活用して本番前の予行練習として模擬試験を行っています。検定日の当日も各クラス担任の先生には、試験監督や運営に協力してもらっています。
 

■一人ひとりを継続的にフォローするために「漢検 団体サポートサイト」《学校向けマイページ》を活用
 漢検に合格したことで自信をつけ、漢検以外の教科や資格試験に主体的に取り組む生徒が増えました。そして、どの生徒も卒業後を見据えて、進路への意識を高くもてるようになっています。今後も引き続き一人ひとりの生徒に寄り添ったサポートを行い、漢検の合格率を高めることで、重点目標である「目標をもって計画的に・主体的に取り組める生徒」をさらに増やしていきたいと考えています。
 具体的な取り組みとして「漢検 団体サポートサイト」から様々な学習教材をダウンロードし、生徒の学習支援に活用していきます。それ以外にも、教員間の連携をより強固にして、従来の取り組みをブラッシュアップするために「漢検 団体サポートサイト」《学校向けマイページ》を活用する予定です。従来、検定実施に向けた取り組みを先生ごとに独自の方法で管理していたため、取り組みをスムーズに引き継ぐことに課題がありました。今後は、漢検の取り組みをサイトに蓄積して一元管理することで、教員間の連携が密になり検定実施までの一連の流れをより効率的・効果的に実行できそうです。このように漢検担当者だけでなく、教員が一丸となって計画的に生徒の学習を支援することで、希望進路の実現につなげていきます。
 


◇参考

「漢検 団体サポートサイト」《学校向けマイページ》では、「検定運営にかかる業務効率化、手間軽減」や「教育・学校目標達成に役立つ効果的な検定活用」をサポートする各種機能をご用意しています。本文で紹介されている検定の取組内容の蓄積や実施スケジュールの作成だけでなく、検定活用の目的設定から振り返りまで、検定に関する一連の流れをトータルサポートするサイトとなっています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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