団体受検 取組事例(小・中・高 等)
高校
全校参加で取り組んで得られた成功体験が将来を切り開く原動力になる/高校/千葉
関東 / 千葉
[私立] 不二女子高等学校
小野寺 先生 | 大島 先生
共通の明確な目標が生徒の行動を引き出す
漢検をはじめとする資格検定を学校で実施することの利点の一つに、「全ての生徒に共通の、明確な目標が生まれる」ということが挙げられます。
資格検定は学習習熟度に合わせて受検級を選択できるため、生徒は友人や教員と相談しながら、最後は自らの判断で受検級・目標級を設定します。資格検定を受検するきっかけが仮に受動的であったとしても、ひとたびやるべきことが定まれば、各自のペースで学習を進めることができるようです。
資格検定は、将来の目標を明確に持ち、積極的に学習に取り組んでいる生徒だけでなく、「勉強は苦手」と感じている生徒にとっても「具体的な行動」を引き出すきっかけになります。特に、漢検は社会的に広く認知されている資格検定であるため、合格した時の達成感が大きく、「次のステップ」を自ら課す上で重要な契機となるのです。
学校行事として学年単位で受検
本校では学校行事を、授業を中心とした学習活動とともに欠くことのできない活動と考えています。全校生徒一人一人が役割と責任を負い、真剣に取り組むことで他者受容の精神を育むことができます。また、ひとつのことを成し遂げる充実感・達成感を味わうことで、自信と誇りを持たせたいという思いがあります。
資格検定も学校・学年単位で主体的に行うことで、より多くの生徒に合格体験を積ませられると考えています。そのため本校では、漢検を学校行事の一つとして位置づけ、学年単位で全員が受検しています。
特に2年時における検定は、生徒の将来を方向付けていく上で重要な意味を持っています。2年生の時に「自ら目標を定めて学習に取り組む」経験を積むことは、卒業後の進路を意識する上で大切であると考えているからです。実際に、生徒は検定に取り組む過程で、「学ぶことの喜び」を覚え、「やればできるという自信」を得ています。
生徒を社会に送り出す立場として、私たち教員は、「基礎学力を身につけ、学ぶ大切さと喜びを知る」、「将来の進路、自らの生き方を考え、社会で必要な教養を高める」ことを目標としています。そのためにも、授業や資格検定をはじめとする学校行事など、あらゆる機会に、コツコツとねばり強く取り組むよう生徒に指導しています。
多感な時期に、本校で仲間とともに積み重ねた「小さな成功体験」が、生徒たちの将来を切り開く原動力となると信じています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。