団体受検 取組事例(小・中・高 等)
高校
文脈の中で使える語彙力を重視。将来のコミュニケーション能力の一助にもなります/高校/東京
関東 / 東京
[私立] 中央大杉並高校
池田 尚子 先生
本校では、最近入学してくる生徒の語彙力、特にその核となる漢字力が低下していることに危機感を持っています。"けものへん"と"てへん"の書き順を混同している生徒や、小学校で習った混ぜ書き(せい長、心ぱい等)をしている生徒がいまだにおり、間違いに気づくこともないまま定着してしまっています。そこで、国語科では生徒たちの漢字力を高校在学中に軌道修正することが必要と判断し、さまざまな工夫を行っています。
例えば3年生の漢字テストは、プリント形式ではなく、問題文を声に出し読み上げて出題します。授業で教員の説明を聞いたり、他人と会話をかわしたりする際に、その内容を正確に理解するためには、頭の中で適切な漢字に変換しながら聞く必要があることに気づかせるためです。当然、前後の文脈からどのような漢字や熟語をあてはめるべきなのか、同音異義語に注意をしながら考えなければなりません。
さらに学習した成果の確認として「漢検」を学校で受検できる機会を提供しています。
ただ単に漢字を暗記するだけではなく、文脈の中で理解し、活用することのできる語彙力・漢字力、つまり言語の運用能力の育成を目指しているのです。電子メールなどのIT化が進む現在の社会では、情報の受発信が急増しており、仕事においても豊富な語彙を基盤とした的確な言語運用が重視されていきます。高校時代に培った語彙力(漢字力)を基盤としたコミュニケーション能力が、生徒たちの将来を必ず豊かなものにしてくれると思っています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。