大学・企業の漢検取組事例
企業
クライアントから信頼される品質を保証するために
近畿 / 大阪
[企業] 株式会社DNPメディアクリエイト
関西担当 取締役執行役員 佐々木 義典 氏
私どもDNPグループは、クライアントからお預かりした重要な情報を正確に表現し、正しく伝達するというミッションを担っています。時にはクライアントが伝えようとしている意図をくみ取り、プロフェッショナルとして更に効果的な表現方法を提案することも求められます。
またその領域は従来の印刷物にとどまらず、ウェブやモバイルへとクロスメディアに展開するようになってきました。これらのメディアはアップロードされた瞬間に社会から評価されるため、印刷物とは異なる迅速な判断と対応が必要です。
一方でPCや携帯電話をはじめとしたデジタル変換ツールの進化により、私どもの社員も含め日本人の国語力や語彙力が停滞していることも事実です。漢字が読めても書くことが出来ない。同音異義語が正確に判断できない。尊敬語・丁寧語・謙譲語が使い分けられない。といった問題点も明らかになってきました。
表現のプロフェッショナルとしてクライアントから信頼され『頼んでよかった』『また次もお願いしたい』と評価されるために、まずは正しい日本語を自在に操れるようになる必要があります。その基礎学力のひとつとして2010年から漢字能力検定へのチャレンジを全社挙げて取り組んでいます。
年間2回の漢字力強化週間には社内で開発したネットワークラーニングシステムを活用して全社員が学習と練習問題に取り組んでいます。社内選抜試験を通過した一般の社員は準2級を受検。専門部署の社員は2級にチャレンジしてもらっています。
今では自身のスキルアップのためにと1級に挑戦する社員も出てくるようになりました。
クライアントから信頼され、社会から評価される品質を保証するために私どもが取り組まなければならない課題は数多くありますが、漢字能力を核とした国語力は大変重要な要素です。世界でもっとも複雑な体系を持った日本語に携わる自信とプライドを持ち続けるために、これからも企業として研鑽を重ねていきたいと思います。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。