大学・企業の漢検取組事例
企業
全従業員の日本語を総合的に強化するため、まずは漢検(準2級以上)を取得させます。
関東 / 東京
[企業] 共同印刷株式会社
人事部 教育課 課長 上妻 祐司 氏
印刷物には、イラストや写真などとともに、膨大な量の日本語が文字情報として掲載されています。その文字を取り扱う当社の従業員に対しては、日本語の持つ豊かで繊細な表現力を活用できるよう、語彙を多く身につけるとともに、「言葉の定義」を正しく理解したエキスパートであって欲しいと願っています。
私たちのような印刷会社が情報を発信する際は、お客様の意図を正しく情報の受け手に伝達させることが一番に求められます。この時点では、原稿の上を様々な語彙が誕生しては、消えていくといった状態です。急な訂正が入ることも少なくありません。また、お客様も人間ですから、漢字の変換ミスもあります。そのときに前後の文脈から判断をして、原稿の誤字に気づくかどうかが大切なのだと思います。印刷業界もデジタル化が進み、技術や品質面での差別化が困難になってきた時代だからこそ、きめの細かい対応が結果的にお客様からの信頼の獲得へつながっていくのだと思います。
そこで、当社ではグループ会社も含めて全従業員を対象に希望者を募り、下記のとおり漢字検定準2級以上の資格取得支援を始めることにいたしました。(※2級は常用漢字全体の活用能力を問う)
①教材(2級/準2級:協会発行の「漢字学習ステップ」、1級/準1級:協会発行の「完全征服」)と合格者の受検費用は会社にて全額補助
②資格取得者は人事情報に登録
実際に募集をかけてみたところ、営業、管理、製造部門などから130名を超える受検の申し込みがありました。また、受検者へのサポート活動として当社独自の模擬試験を実施、さらにeラーニングによる知識教育や漢字メールマガジンを定期的に全社へ配信することも予定しています。
今回、これらの施策を導入することを決意したのは、あらゆるすべての能力の土台となる日本語力を強化することが重要であると考えているからです。今後は、ロジカルライティング研修などのOFF-JTとも連動させて、さらに社員の日本語力を総合的に強化させていきたいと思っています。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。