「鬼」と聞くと、真っ赤な顔をした角と牙のある妖怪の一種を思い浮かべる人が多いんじゃないかな。だから「鬼気迫る」というのは、怒ったりして、鬼のような怖い顔をしていることだと思ってないかな。鬼とはもともとは、恨みをいだいてこの世にあらわれた霊魂のことを言ったんだ。つまり「鬼気」とは、身の毛もよだつような恐ろしい気配のことなんだよ。そこから、恐ろしいほどに真剣なさま、気迫にあふれた様子を「鬼気迫る」と言うようになったんだね。