イメージが逆転した「唆」
それとなく教えること、ほのめかすことを「示唆」と言い、「示唆に富む」とは、直接的ではない表現で、自分では気づかなかった視点から教えられることが多い、という意味だよ。「唆」は「そそのかす」と読み、もともとは「せきたてる」「よいことをするように勧める」という意味もあったんだが、現代ではほとんど「よくない行動をするように誘う」という悪いほうの意味でしか使われなくなったんだ。そのため、よいことを教えてもらうときに、「唆」の字が使われているのに違和感を覚えるようになってしまったんだね。