限られた時間の中で、職務を全うするための文章力育成
日本生活協同組合連合会 人材開発室
大部 桂一 様
会社プロフィール
事業内容:会員生協への商品供給事業、会員生協支援・全国組織としての取り組み
代表者:土屋 敏夫
所在地:〒150-8913 東京都渋谷区渋谷3-29-8 コーププラザ
設立:1951年3月20日
従業員数:1,440名(2020年3月末時点)
会社HP:https://jccu.coop/
会員生協とともに、組合員の豊かな生活を支える
生協は、利用者である消費者自身が出資して組合員となり、意思決定や運営に参画して、よりよいくらしを実現することを目指しています。日本生活協同組合連合会(以下、日本生協連)は、そのような各地の生協や生協連合会が加入する全国連合会です。日本生協連は会員生協のニーズを踏まえ、コープ商品の開発と会員生協への供給、社会的な活動などを行っています。
これからも日本生協連は、全国の会員生協・組合員とともに、事業・活動を通じて社会課題の解決や人々が望む豊かなくらしの実現を目指していきます。そのため職員には、生協の理念に共感して、自ら実践し成長しつづける人であってほしいと考えています。
論理的文章力育成コンテンツ導入の経緯
組合員のくらしを支えるためには、何よりもまず職員一人一人が与えられた職務を全うする必要があります。職員は、広範囲の関係者と情報を連携しながら業務を進めるため、文章で記録を残しつつスピーディーに伝えることが重要です。
例えば、物流部門では、会員生協からの一日に何万件もあがる発注に対し出荷対応を進めます。納期という制限がある中で、在庫不足やシステムエラーなどがあれば、関係者と協力して迅速に対処しなければなりません。具体的には、出荷作業を行う子会社へ的確に指示を伝え対応したり、営業部門へ端的に情報伝達して発注元の会員生協と連携したりする必要があります。
また、各種会議や調査・点検の報告、新しい取り組みの提案、会員生協や外部に対しての情報発信をする業務もあります。これらの文書を作成するにあたり、整理せずに情報・データを盛り込みすぎると、資料が膨大になってしまい、読み手に多大な負担をかけるとともに、肝心なところが伝わらない恐れが出てきます。このため、伝えたいことを明確に、そして端的に伝えることを意識する必要があります。
さらに、昨今ではコロナ禍による影響を受けてリモートワークを活用するようになり、これまで以上にメールやチャットでのコミュニケーションが増えました。特に新入職員は、上司や先輩へ報連相を行い指示を仰ぐ機会が多いですが、メールやチャットの文章が冗長だとすぐに理解してもらうことができず、タイムリーに指示を受けることができません。
このような理由から、まずは新入職員を対象として、論理的文章力を育成してみることにしました。
導入形態
論理的文章力育成コンテンツの良かったポイント
新入職員は、アセスメントによって自身の文章力を点数で知らされたことが新鮮で、心に刺さったようです。また、先輩職員もセミナーに参加したことで、文章作成のメソッドを体系的に学び、指導のポイントを知ることができました。実際に、OJT担当者から「文章校正や添削時の着眼点がわかった」「メールの書き方を考える際に役立ちそう」などの声がありました。
アセスメントの結果は、全体的に点数が高く、文章力が身についていることがわかりました。
また、新入職員から、「実際の業務場面を想像しながら参加できた。忙しそうな先輩に報告する際にも、先輩に手間を取らせないようにするため、今回学んだことが使えると感じた」「内容を理解することはできたが、実際に書いてみるとまだできていない部分も多くあった」といったコメントを受けました。新入職員の段階で、業務における文章力の重要性や、文章力が一朝一夕で身につかないということに気付くことができたのは、大きな成果だと思います。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。